2012-10-12

昔の記憶をたぐり寄せて思い返してみれば周囲が年上かあるいは年下ばかりの環境のなかであの女は俺と同い年で誕生日も近くそれがキッカケで話をするようになり終電まで一緒に食事をしてだんだんと親密になっていき他人にはあまり話さないようなこと例えばその女の親が首を吊って自殺したことや胸がジーカップであることやいままで大学職員を含む10人ほどの男と付き合ったことがあるがいまだ処女であるといったことなどなどを俺は当時服用していたSSRIのすばらしい効果によって生み出された人生史上で最高の傾聴スキルをもってして時折やってくる耳鳴りや視界の歪みに負けそうになりつつもただひたすらにあの女を受容しながら話を聞いているうちにだんだんとムラムラしてきたために告白を決行したのだがその根拠はけっして俺の一人よがりな妄想などではなくあの女が俺に寄ってきて「えり曲がってるよ? ちゃんとかっこよくしなくちゃ。」とか「いやな感じがしないかかめてみたい。ちょっと頭をなでてみてくださいよ。」などと言ってきたからであって大事なことなので二度言うが妄想や過度な深読みではなく間違いなく両想いだとの推論結果が導き出されたか告白したし実際に成功してすぐに手をつないでいいかと聞いて実際に手をつないだのだが場所モスバーガーでその次に会ったのもモスバーガーで理由はドトールが混んでたからであり一緒にふたりで横並びに座ってあの女の右手と俺の左手をつないでいたらあの女はつないだ手をひざ掛けの下にもぐして太ももの肉の上に導いていったので俺は手をゆっくりと離しそのあと1時間ぐらいモスが閉店するまでずっとあの女のひざ小僧をまさぐったりヒザの裏をまさぐったりしていたし次のデートときもずっとヒザをまさぐっていたし次の次のデートときもヒザをまさぐっていたら「むね触りたいですか? 触ってもいいですよ。」と言われて俺はこんなことは生まれて初めてだと思うと同時にあせってはいけないクールになれと自分に言い聞かせてやはり物事には順序というものがあるのでまず胸の前にさわるべきなのは腹であろうとの常識的な結論に達し20分ぐらいずっと触っていたらあの女が「おなかさわっても赤ちゃんは入ってませんからね?」などと言うので5分ほど逡巡してから俺は胸を触ることを決意したし実際に触ったがそれはもちろんブラッジャーの上からでじかに触ったのはその次に会ったときだったのだが何故かそのあと数日たってあの女が「わたしは怒っている」という旨のメールをよこしてきて俺はわけがからなかったしこれは理不尽なことだと思ったので「俺もおまえをぜったいにゆるさない」旨のメールを返信して以降は電子的なやりとりはしなくなりあの場所で実際に会ってもお互い無関心な風を装ったり「じゃあわたしかえるから!」とあの女が誰に言うでもなく宣言するかのようにして立ち去っていき俺も面接もなく採用されたパートアルバイトが週7日ほどあったので完全に音信不通となっていってもはやすべては終わったのだがしかし……という記憶悪循環から抜け出すために実際に文章として書き出してはみたもののところどころ記憶があやふやだったり自己一貫性を保つためにありもしないストーリーに当てはめているのだけなのではという疑念がいつまでも消えずもはやこれは俺の宿命なのではないかという想念が沸き起こりたとえ虚構と現実の区別がつかなくて真実が何なのかわからなくとも結局はあれが恋愛だったのかたんなる性欲の産物なのかはわからないしあの女の気持ちもわからないし俺の気持ちもわからないしどうすればよかったのかも結局わからずにメールも連絡先もすべて消去してしまったので本当にあの女がああいう女だったのかあの時の俺ももああいう男だったのかも確かめようがなくそもそもあの関係があったのかあの女が存在したのかすら根拠が失われてただひたすらに不透明なモヤの中で宙ぶらりんのまま時間けが過ぎてゆく焦燥感に駆られながらああやっぱり俺は自分のことしか考えていないのかもしれないという自己直視しているようでいて実は厳しい答えを先取りしたぬるい安心感にひたりながら結局は何者にもなれない人生を俺は生きる。

  • http://anond.hatelabo.jp/20121012110818 で書いた俺の文章を改行しても俺の人生の問題は解決しないしむしろ俺の人生を改行してほしいぐらいという心境なのであると同時にPCのスピーカーは鳴ら...

    • http://anond.hatelabo.jp/20121012232250 ありがとー。そういえばBGMのリンク張ったことで満足して元記事へのリンクはるの忘れてた。今貼ったよ。

  • 元記事 http://anond.hatelabo.jp/20121012110818 推奨BGM http://www.youtube.com/watch?v=wNZoEh7D-9o 昔の記憶をたぐり寄せて思い返してみれば 周囲が年上かあるいは年下ばかりの環境のなかで あの女は...

  • http://anond.hatelabo.jp/20100929220926 http://anond.hatelabo.jp/20121012110818 ずっと同じところにいた

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