2011-08-27

http://anond.hatelabo.jp/20110827012336

えっと、これでいいのかな? トラバしたの俺だけみたいだし。

じゃあ感想文でも書くか。

月村良衛著 「機龍警察

我々が住んでいる世界より少し進んだ至近未来

大量破壊兵器破壊力が問題視された結果、大量破壊兵器自粛され、衰退していた。

各国の軍隊は「地上のどこででも戦える兵器」を模索した。

そして、兵器と装甲を服のように身に纏う強化外骨格「機甲兵装」が発明される。

この兵器は市街戦及び近接戦闘に用いられる新世代の兵器であり、各国の軍隊はこれを正式採用する。

だが「機甲兵装」が世界中流通した結果、テロに用いられるようになる。

そして日本でも機甲兵装を用いたテロ事件が発生。

現職の警官と、子供が殺害されてしまう。

警視庁はそれを受け、機甲兵装を用いたテロに対抗可能な新組織設立する事になる。

全国の警察組織から優秀な警官を引き抜いて編成した捜査班と、

さらに既存の機甲兵装に対抗可能な、最新型の機甲兵装、通称「龍機兵」3機を擁した突入班と、その整備チーム。

既存警察組織では考えられない、まったく新しい組織。

Special Investigators Police Doragoon―通称、機龍警察

この作品は、機甲兵装と呼ばれるパワードスーツ実用化された至近未来日本をを舞台にした作品だ。

パワードスーツがぶつかりあい、火花を散らすロボットアクションである

イメージで言うと、機動警察パトレイバーに似ているかもしれない。

だがこの機龍警察は、パトレイバー似て非なる作品だ。

なぜなら、この作品はロボットアクションであると同時に「刑事もの」でもあるからだ。

銃が流通してはいものの、大規模な銃撃戦など起きなかった日本に、突如として現れる「機甲兵装」。

この兵器は、銃や爆薬などよりもたやすく人を殺せる。

装着者は人間の骨や肉を易々と引きちぎり、踏み潰せる。

装甲車よりもやっかいな代物なのだ。

そして、それを取り締まるべく刑事たちは現場に出向く。

だが、彼らは既存組織から選抜された者達で編成された組織だ、それゆえに

既存警察組織所属する警察官からは「裏切り者」として見られている。

この「機龍警察」の組織の長にしても、警察官ではない。

外務省官僚なのだ。

そして極めつけは、3機の「龍機兵」を操る操縦者。

彼らもそもそも警察官ではない。

一人は日本人傭兵、一人はロシア人の元警官、さらにもう一人は、元IRAの殺し屋(つまりテロリスト!)。

これはもう、警察組織内では、完全な「よそもの」扱いされて当然だ

それゆえに、組織所属する者同士の葛藤とせめぎあいが描かれる。

だが、現場で動く刑事たちの苦悩をよそに事件は進行していく。

既存組織に属するものたちからシュプレヒコールを浴びながら、刑事たちは捜査へと挑むのだ。

この現場刑事葛藤を描いている点が、パトレイバーと機龍警察との違いだ。

では、ロボットアクション作品としてはどうか。

これも、非常に見ごたえがある。

従来のロボットものと違い、龍機兵は「装着者の身体を機械で延長する」ものからだ。

まり、生身の体では受け止められない銃弾を装甲を身に纏う事で防ぎ、

更に生身では持てないほどの重火器を持ち、狙いを定めて射撃する事が機甲兵装の最大の特徴である

更に、主人公達の操る「龍機兵」には従来型の機甲兵装にはない秘密がある。

装着者の脊髄に特殊なデバイスを埋め込む事によって、人間の脳と龍機兵のコンピュータを完全に同期させられるのだ。

これにより、装着者は機甲兵装と文字通り“一体化”できるのだ。

そして、これこそが、機龍警察という作品のキモなのである

本作品の“主人公メカ”ファイアボルグを操る日本人傭兵「姿俊之」。

彼は完全なプロ意識を持ち、任務に当たっている。

現場於いて彼は、状況に完全に適用しようとする。

ユーモアを忘れず、義理堅く、周囲の信頼を得る事ができる。

だが彼がそうするのは人間的な温かさゆえ、ではない。

すべては仕事のため、なのだ。

彼の本性は、プロフェッショナル精神そのもの

そのためには、すべてを利用して恥じない。

さらに、現場於いてかつての戦友とあいまみたとしても、彼は容赦なく引き金を引く。

親友だろうと仕事であれば容赦なく殺す。

いや、そもそも戦場でできた親友すらも、彼は仕事の道具としてしか看做さないのだ。

そして、機械人間を一体化させる機甲兵装の冷酷なシステムと、人間機械化させるプロ意識

それが、本作品のテーマなのだ。

今回の作品の主人公である突入班姿俊之警部こそが、この特異なロボットアクションの特異性を更に引き立てている。

興味をもった方はぜひ一読をおすすめする。

記事への反応 -
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    • トラバ

      • おめでとうございま~す。 というわけで新書の指定をどうぞ。 騙り防止のため、この記事への新規トラバではなく、 「20110827012729」の編集という形で指定してください。

      • えー、トラバ取ったものです。 Amazonで購入可能な新書との事なので、すでに購入して読了済みのものの感想文を書きました。 こちらもgdgdで申し訳ない…

    • じゃあ今話題のネトウヨを知るためにこれで。 右翼と左翼 (幻冬舎新書) 新書: 253ページ 出版社: 幻冬舎 (2006/11) ISBN-10: 434498000X ISBN-13: 978-4344980006 発売日: 2006/11

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        • ただ、「20110827012729」の人が取り逃げということも考えられるので、明日のAM1:23までに「20110827012729」の編集がなかったら次点ということで、そちらの本を購入します。 「明日のAM1:23」...

    • えっと、これでいいのかな? トラバしたの俺だけみたいだし。 じゃあ感想文でも書くか。 月村良衛著 「機龍警察」 我々が住んでいる世界より少し進んだ至近未来。 大量破壊兵器...

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