2011-06-12

人生の経験値稼ぎ その後

この記事を覚えている方はいらっしゃるだろうか。

http://anond.hatelabo.jp/20091018173611

1年半前に「人生の経験値稼ぎ」と言う記事を書いた増田だ。

まず、それからの俺について簡単に。

2010年。この年は記念するべき1年となった。

・同期で2番目の早さで昇進した。日本人の部下が出来た。新人研修講師担当するまでになった。

・気付けば若手のリーダー格的ポジションを手に入れていた。海外出張前には、部署の仲間達が送別の飲み会を開いてくれるようになった。

・昔なら行く機会の無かったような場所で遊ぶようになった。六本木恵比寿赤坂

・車を買った。車を買ってから、行動の範囲がさらに広がった。車内でFMを聞く機会が多くなり、最近の曲や洋楽に詳しくなった。以前なら縁がなかったであろう夏フェスにも行った。

冴えない理系男だったおれは、いつの間にか社会人リア充とでも言うべき存在進化していた。

そして、意中の彼女とも、デートすることに成功した。


が、全てが順調に行く訳もなく。

この後、人生最大のピンチが訪れる。

2011年春、割と最近の話だ。


今年も新人研修講師をすることになった俺は、研修が終わると新人達をつれて飲みに行っていた。

新人の中にはもちろん女の子もいたわけだが、俺の同期の間で、俺がその子を狙っているという噂が流れていた。

さらに、新人達の間では、俺が狙っていた本命彼女を遊んで捨てた過去があるという噂が流れていた。

昔の俺なら、たいした噂にはならなかっただろうが、今の俺は好奇の目で見られる目立つ存在になっていた。

これらの話は、完全にでたらめなのだが、尾ひれがついて、既婚者の社長秘書にも手を出しているとか、

もう笑うしかないレベルにまで増幅されていた。人事の耳にも噂が入り、一時は社会的に死ぬ覚悟さえした。

後で聞いた話だと、俺と仲の悪い同期が、嫉妬に駆られたのか、俺をつぶそうといろいろ画策して、あること無いことを言い回っていたという。

当然ながら、狙っていた彼女とは疎遠になってしまった。

そして、悲しみと絶望と怒りの入り交じった、どす黒い衝動とでも言うべき感情が俺の中でわき上がってきた。

どうせ、変な噂をばらまかれるんだったら、本当に派手に女遊びをしてやろうか・・・

まず、こつこつと貯めてきた財形を全て取り崩して結構な額の軍資金を用意した。

そして、ゴールデンウィーク有給をつなげて3週間の休みを取った。

普段の仕事ぶりが評価されていたのと、噂のせいで俺が参っていることを知っていた事もあって、上司はすんなり認めてくれた。

地元帰省した俺は、使えるコネを使いまくって片っ端から女に声をかけまくった。

いまだに独身女友達、男友達姉妹、友人の元カノ、昔バイトしていた店のアルバイトの子。

学生や、安月給の連中には真似出来そうもない、財力に物を言わせた「遊び」を提案すると、大抵の子が、驚くほど簡単についてきた。

休暇が終わり、首都圏に帰った今でも、都心に来たらまた遊んでやるよと言うと、彼女たちは、喜んで上京してくる。


なんだ。女の子を口説くって、簡単な事だったんじゃないか

変わろうと決意してから5年。どす黒い衝動に駆られて2ヶ月。女に不自由しない環境を俺は手に入れた。

だが、日曜の夜に一人になって冷静に考えると、とんでもない状態であることに気づく。

最近の俺の振る舞いは明らかに狂気に満ちているし、倫理的に正しい事をしているとは思えない。

今でも、本命彼女には未練がある。

そして、今の社内での俺の立場はかなり微妙な物になってしまった。

とりあえず、自分名誉は回復させないとまずいのだが、実際に女遊びをしているため、

デタラメのハズだった噂は今や黒に近いグレーゾーンだ。

俺を陥れたクソ野郎はつぶさないと気が済まないが、状況的にすぐには手が出せない。

いっそのこと、全て忘れてこのまま堕ちていくのも悪くないかなと思ったりもする。

結局の所、どんなにあがこうが、恐ろしい運命が降りかかってくるのは避けられそうにもない。

これが不純な動機に駆られてあがき続けた経験値稼ぎ男の末路だ。

さあ、思う存分嗤ってくれ。

記事への反応 -
  • 3年ほど前の事だ。 めちゃくちゃタイプな女の子と出会った。 がんばってアプローチをかけたのだが、うまくいかなかった。 共通の話題が見つからなかった。 彼女は高嶺の花的存在...

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