2023-01-23

悼む

15年来の友人が亡くなった。

初めて知り合ったのはTwitter上だった。同じらき☆すた好き同士で相互フォローになった我々は、時々タイムライン上で絡むようになった。

お互いにTwitter廃人だったし、当時のTwitterは今よりも活発(体感)で、息をするようにツイートしていたかほとんど毎日雑談してたようなものだった。

リアルで初めて会ったのもらき☆すたオフイベントで、鷲宮町卒業式かい本来らき☆すたオフイベントでもなんでもないんだけれど、配布される記念コインの絵柄はらき☆すたのキャラだったし当日はグッズも販売されるし、挙げ句ケロロ軍曹まで来るときたもんで(マジでなんで?)、当時の周囲のらき☆すた関係フォロワーほとんどみんなこのイベントに参加していたんじゃないかと思う。

そんなこんなで当時18歳の自分と、当時29歳の彼は初めて対面した。若かった自分は彼のことをこの頃からすでにおじさんだと認識していたんだが、あなたこの時まだギリ20代だったんですね。すみません

それからはまぁ相変わらずTwitter上で謎の絡みは続き、時々調子に乗った自分が彼を怒らせてフォロー外されたりもしたけれど、なんだかんだライブだのコミケだのイベントだのでリアルでも会うことは増え、歳が離れててもいい感じの友人関係が出来上がっていったのであった。

彼は最初から歯に衣着せぬというか、時々棘のある言い方もするタイプだったが、10代の自分に対しても対等に接してくれてとてもありがたかったのを覚えている。

そのスタンスはずっと変わらず、変に大人として上から目線で話したり説教臭くもならず、会うといつも本当にくだらない話やボヤきや愚痴を言い合ったり、たまに悩みを聞いてもらったり将来の夢の話をしたりアニメ関係ない他の趣味の話とかもしていた。

Twitterで絡むようになってから10年ほど経った頃、当時の仕事があまりにしんどくてTwitter愚痴っていた自分に彼がなにげなく声をかけてきた。

「うちの会社中途採用やってるけど興味ある?(意訳)」だ。ちなみに実際は「はよ。」の3文字だったが。

元々彼の会社は知っていて、新卒ときに受けようかと考えたこともあった。めちゃめちゃホワイトな優良企業だ。

一方当時の自分がいたのはクソを煮詰めたようなブラック企業

別に失うものもないしやってやらぁ!というわけで面談面接×3→内定まで2,3ヶ月で決まった。

今で言うリファーラル採用というやつで、あっという間に彼との関係性はTwitter友達から同僚に変化した。

この時、自分28。彼は39だ。

内定祝という名の飲み会で、もう40代手前なんですねwwwwなどと煽った気がする。気付けば彼と初めて会った時とほぼ同じ年齢に自分がなっていた。こうなればもう立派なおじさん同士だ。

入社後、彼はエンジニアだが自分ディレクターとしての採用だったので基本的仕事は別々だ。

が、業務上絡むことは多々あったし、その点すでに関係性が構築できているから、職種は違っても業務上のやりとりは非常にスムーズだった。

相変わらず厳しいこともはっきり言ってくるタイプだったが、そこはもうすでに10年の付き合いでそのありがたみもよくわかっていたから、とても仕事やすかったし学びもたくさんあった。

彼の顔に泥を塗るわけにもいかないので頑張って仕事に臨んだ結果、何度か社内表彰ノミネート(受賞はなし)もされたりしたので、ツテを頼らせてもらった恩には多少報いられたんじゃないかと思う。

それから仕事終わりにはよく二人で飲みに行ったし、いくらホワイトといえど生じる会社愚痴を互いに言い合ったりもしていた。

彼を含め、何人かの同僚とスキーに行ったりもした。

関係性がTwitter友達から会社の同僚になってからTwitter上でのやりとりは続いていたので、シンプルに以前より深く関わるようになった形だ。

入社から2年経った頃コロナ禍に突入

3年経った頃に自分結婚式を挙げることになり、大変な中だったが彼も参列してくれた。

4年経った頃、彼が諸事情休職。その後復職

この3年は会う機会や飲む機会はめっきり減っていた。

休職間中に一度食事をして近況を聞き、復職後にも一度一緒にランチに行った。

そこでここ最近の話や今後どうしたいかかいものようにあれこれ話し、こりゃ酒でも入れなきゃやってられねーな、となって忘年会新年会をやろうという話になった。

それが昨年2022年12月だ。結局自分コロナに罹ったりもして忘年会ではなく新年会にしようということになり、年が明けたのでそろそろ声をかけるかと思っていた。

そしたら先日彼が亡くなったことが社長の口から告げられた。享年44歳。

血栓塞栓症だそうだ。少し前から入院されてたらしい。

少し調べたら、誰にでも起こりうるし突然亡くなることもある病気だそうだ。

彼の死そのものについての感情はどんなに考えてもうまく言葉にできない

ウェブ上でのやり取りが長かったとはいえ、15年間途切れずにいた関係性なんて他にはなかった。

よく考えれば人生のほぼ半分の時間を共に過ごしているわけだ。

悲しいし、正直まだ受け止めきれていないと思う。

まり本気で死に向き合うと本当につらくなってしまうからあれこれ気晴らしをしてみたが、やっぱりふとした時に思い出して悲しい気持ちになる。

たぶん自分にとっては年の離れた兄みたいなものだったと思う。

本当に人というのはあっけなく死んでしまものだなと思った。

いつかと思っていた飲み会はもう今生では叶わぬことになってしまった。

改めて会いたい人には会える時に会うべきだし、伝えたい感謝は伝えられる時に伝えるべきだと思った。

今の会社に入らなければあらゆる面で生活に安定はなかっただろうし、本当に人生が変わるきっかけをくれた恩人だった。

何度も感謝は伝えたけれど、改めて伝えたいと思う。

あなたのおかげで今の僕があります本当にありがとうございました

またいつか酒を飲みながらあれこれボヤきましょう。

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