私は現在大学四年生で彼女のいない童貞です。高校は男子校で、大学に入ったら絶対に彼女を作って童貞を卒業しようと意気込んでいました。
大学に合格してから一ヶ月ほど毎日ジムに通って体重を10キロ落としました。眼鏡からコンタクトに変えて、服を全部買い替えて、ワックスもつけました。
ですが、大学四年生の前期が終わった現在に至るまでに童貞を卒業することはとうとう叶いませんでした。
ただ、彼女はできました。大学二年生の時に、同じサークルの女の子に告白してフラれた私を慰めるために友達と通いつめた三回目の学生コン(学生版お見合いパーティー)で一つ年下の看護学校の女の子と知り合い、その二週間のクリスマスにデートをして告白した結果、人生初の彼女ができました。今後色々な場所にデートしに行こうという矢先に緊急事態宣言が発令され、デートはしばらくお預けになってしまいました。ですが春休みにどこに行こうかという電話は定期的にしていて、三月に東北の温泉旅館にお泊まりに行こうという話になっていたのですが、二月中旬のデートで彼女からバレンタインチョコと成人祝いと誕生日プレゼントとともに別れを切り出されました。理由は彼女の母親がいわゆる毒親で、就職するまでは一切の恋愛を禁止していたらしいのです。学生コンにもデートにも同性の友だちと遊びに行くと言って誤魔化していたらしいのですが、新しい服や化粧品をたくさん(もちろん彼女のバイトで稼いだお金で)買っていたことを怪しまれた結果、LINEを勝手に覗かれて彼氏と別れなければ学費も出さないし親子の縁を切ると怒鳴られたらしいのです。そんな事情を聞いてしまったら私は別れるしかありませんでした。人生で初めてできた彼女とは二ヶ月で別れてしまいました。
しばらく立ち直れそうにありませんでしたが、一緒に学生コンに行ってくれた友達の提案で一緒にマッチングアプリを始めることにしました。プロフィール用の写真を撮るために友達と一緒にわざとらしいほどオシャレなカフェやバーに行ってたくさんお互いの写真を撮りました。私が当時バイトしていた書店の閉店後に、先輩に頼んでバリバリ働いている爽やか書店員のような写真も撮ってもらってマッチングアプリを開始したのですが、学生コンと違ってこれは上手くいきませんでした。
マッチングして少しメッセージを送りあっても急に音信不通になったり、デートにこぎつけてもお互いどこかぎこちなくて二回目のデートで何となくこれで会うのやめにしようか的な空気になったりと、全く会えないのではなくちょこちょこ気の合いそうな人と会えるだけ残酷でした。そんなこんなで、童貞卒業を夢見ていた大学二年の春休みはなんの収穫もないまま終わり、夏休みを迎えました。そこでも私は往生際悪くもマッチングアプリを再開して、漫画好きな女の子とマッチングしてデートに行きました。自分も漫画好きでしかも書店員だったので話は大いに盛り上がって、三回目のデートで告白しました。が、フラれました。理由は前の彼氏が忘れられないからだそうでした。納得がいかないものの、二度と会わないのだから自分のどこがダメだったのか、その彼氏はどんなところが良いのか捨て鉢になって聞いてみました。すると、私は恋愛対象というよりもすごく気の合う男友達にしか見えないと言われ、元彼は自分の初めてできた彼氏(大学三年生)で、高学歴の医者の息子だったらしいです。色々な思い出を話してくれましたが、要約するとセフレとしていいように使われてたけど幸せだったらしいです。その彼氏と別れた理由も彼氏が就活に集中したいから恋愛している余裕がないからとの事でしたが、大学三年生の夏前に就活の何を集中するんだ?と疑問でしかありませんでした。
その後もマッチングした女の子と電話したりデートをしたりしましたが、メンヘラにぶち当たったりビジネススクールの勧誘にあったりと友達に話す分には面白いエピソードが増えるものの彼女はできないまま大学三年の夏休みは終わりました。
それ以降は久しぶりに開催されるコミックマーケットのために漫画を描き、年明けからは就活を始めるなどして女っ気のないまま過ごしていました。恋愛をほぼ諦めていた三月、大手外食チェーンのグループ面接で隣の席に座っていた女の子が偶然にも同じ大学の出身で、あまり規模大きい大学ではなかったので面接後に二人で盛り上がり、LINEを交換しました。
その子とはお笑いとお酒好きという共通点もあり、毎週土曜日に遊びに行くような仲に発展しました。出会って二ヶ月ほどのデートで告白をしましたがダメでした。理由は大学生最後の一年は友達と過ごしたいし、束縛されたくないとのことでした。ですが、その子はできればこれからも会って欲しいということだったのでその後も会い続けました。ですが会う度に「付き合いたいんだけど束縛されたくない」だったり「いつか白馬の王子様が迎えに来てくれる」「前の彼氏とは1000日付き合っていた」のような、付き合えないという現実を強く強く突きつけられるようなことを言われ堪忍袋の緒が切れたので、先月に会うのをやめようと切り出しました。すると、「実は卒業したら結婚を前提に付き合おうと思っていた」「今から付き合うじゃだめなの?」と言われました。当初の目標である童貞卒業は別れをチラつかせれば簡単に達成できそうでしたが、人としてアウトなので全ての提案を断ってお別れしました。
先々週に今からでも付き合いたいという旨のLINEが来ましたが、断りました。童貞に佐伯ポインティの動画に出てくるようなLINEをさせないで欲しいと強く思いました。
以上が大学四年間必死に恋愛をしようと努力したものの童貞を卒業できなかった私の体験談です。
とても悲しい
恋愛に捉われるな、自由になれ
選ぶ立場になってんじゃん 人としてダメもクソもあるかよ恋愛だぞ