2019-09-09

オタクの才能

ツイッターには才能溢れるオタクが溢れているなぁと思う、才能といっても私が言いたいのは、クオリティの高い絵や音楽などの創作物を作り上げる才能のことではなく、“オタクとしての人生を歩む”才能のことだ。

から5年前、バイト禁止で、宿題がたくさん出る私立高校に通っていた私。当然、勉強は忙しいし、バイトもできないかお金もない、そんな私の日々の唯一の楽しみは、本屋さんで売ってる商業BL本をお小遣いで買って家でこっそり読んだり、録画してる深夜アニメを観ることやニコニコ動画ボーカロイド楽曲聴くことだった。

ちょうどその頃に、ツイッターpixivを始めた私、これらのコンテンツ興味本位で同じ趣味を持つ人を探すと、そこには、同じキャラのグッズをめちゃくちゃたくさん集めて痛バッグを作ってたり、円盤を全巻3枚ずつ買って周りのオタク布教してたり、自身2次創作同人誌を作って友達の輪を広げたり、推し妄想推しへの想いを毎日大量に呟いてたり、そんなオタクお姉さんたちが大量にいて、「大人オタクってすごいな」「私も大人になったら、こんな風に全財産つぎ込むくらい本気でオタクをするんだ…!」と思ったものである

そんなこんなでオタクデビューした私は、高校1〜2年生の間は、勉強の合間に、アニメpixivを見て、ボカロ曲を聴いて、クラスオタク友達とそれについて語り合って、親に内緒でこっそり刀○乱舞に課金して、デッサン人形を買って夜中に一人でイラスト練習をしたりしていた。

たまに親から交遊費をもらって池袋友達同人誌を買いにいったり、早朝のりんかい線に乗ってはじめて即売会に行ったりとそれなりに楽しくオタクライフを過ごしていたと思う。

しかし同時に、「オタク活動にたくさんのお金時間などのリソースを払える人=作品への愛や想いが深い人」という考えをしていた当時の私は、自分オタク活動に物足りなさも感じており、「お金かけられないから、私は真のオタクにはまだまだ遠いな、そんなにこの作品のこと好きじゃないな」と変なことを考えてしまってもいた。よくよく考えれば、本当に好きなら、グッズや円盤が買えないくらいで作品への愛が変わる時点でおかしいのだが。

時は流れて、受験が終わった高校3年生の春休み

このときには、深夜アニメにもBLにもボカロにも飽きかけていた私、オタクであることをアイデンティティだと感じていた私は、次にハマれるもの必死に探していた。

そんな時、私はとある2.5次元もの作品を見つける、作品名はぼかすため詳細は省くが、ソシャゲ3次元キャストの公演、アニメなど多くのコンテンツを展開していたプロジェクトで、これから2.5次元系が流行ると言われている時期に合わせてデビューしたジャンルだった。私はこの作品に目をつけ、「よし、私は大学生になったらこ作品オタクになってバイト代で円盤を買ったり、イベントに行ったりするんだ!」と意気込んだ。

大学生になり、月に5万ほどバイト代を稼げるようになった私は、サークルの友人との付き合い以外のお金ほとんど“オタク活動代”に回した。

円盤を買い、ソシャゲ課金をし、イベントに参加し、グッズを買った。

これで、私も真のオタクになれたと思った、でも、結局私は作品を愛しきれなかった。

買った円盤は一回観てそのあとはずっと引き出しにしまいっぱなしで特に見返したいとかは思わなかった。

ソシャゲ課金はなんだか、悪いことをしてるみたいな気持ちになって、1回1万円課金したら、もうするのはやめた。

イベントは楽しかったが、感極まって大泣きしてる友人ほど感動はしなかった。

グッズは買って後日、家で開けながら、「なんでわざわざたんなるキーホルダーを1000円で買ったんだろう」と冷静になった。

それと同時に、私は別のものに興味の対象が写っていることを感じた、服やコスメ海外ドラマ洋楽だ。これらのもの自分がたとえ実物を買えずに店頭で見てるだけだったり、円盤TSUTAYAで借りてきて観たり聴いてるだけだったりとそんなにお金をかけてはいなかったが、そんなことは関係なく心の底から好きだと感じられた。

そうこうしているうちに、私がオタクをしていた作品プロジェクト終了が発表された。飽和化した2.5次元ジャンルの中で、パッとしない存在だったその作品は多様な展開をしていたにも関わらず、いともあっさり全てのコンテンツが終了した。

そして今、コンテンツ終了に伴いオタクをやめた私は、少し高めの美容院で髪を切ってもらったり、ファッションビルに入ってるセレクトショップで奮発してちょっといい服を買ったり、友達ランチに2000円使って美味しい小籠包をたべたり、Spotify流行りの洋楽を聞いたり、Hulu海外ドラマを見たりしながら毎日を過ごしている。

大学では知り合いから「垢抜けたよね」と言われることが多くなり、SpotifyHulu登録したことで国を超えて多くの良質な芸術作品を楽しむことができるようにもなった。アニメ以外にもこんなに面白い映像作品がたくさんあるんだと感動した。好きなもの必要以上のお金をかけなくても、何も気にせずに、好きなものを楽しめるようになり、心は満ち満ちている。

今、改めて自分志向について考えてみると、私は単純にシナリオ面白いものが好きだし、あんまりキャラクターに思い入れを持たないタイプで、そもそもオタク向きの性格ではなかったのかもしれない。

しかし、一つのジャンルを全身全霊で好きになってる“才能のあるオタク”をみると、話題作のドラマ流行りの服をなんとなく見たり買ったりとあっさりとした消費を続けている私は、時々彼らが羨ましくもなるのだ。

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