2023-09-12

整形失敗して辛いからって許されるわけではない

朝の通勤電車

車内は殺伐として人で溢れ

誰もが座席に座る人を眺めては

どいつが次に降車するかと当たりをつけ

ては座席の前を陣取る

自分もそうだ

乗車時間をゆうに1時間は越す身としては

何としても座りたい

今の所座れる確率は6割くらい

どんなに見極めても外れる時は

容赦なく外れる

今日もそんな感じで自分の予想は

容赦なく外れた

それどころか当たりをつけた自分

目の前の人物の両隣ばかりが

降車した

とことん自分の見る目のなさに

うんざりしながら混雑した車内を

ひたすら吊り革を持ち耐え続ける

後もう少し行けば、都内でも降車率

ナンバーワンの主要駅に着く

自分終点まで行くが、さすがに

この駅まで来れば大概の人が降車

するのが常だった

その時だった

その主要駅より少し前当たりから

私の横にぴたりとつく人物がいた

ピタリなんてもんじゃない

しろ触れていた

いや、圧迫されていた

わざわざ吊り革がぶら下がる

棒を掴み、こちらの腕に当たる

よう、その人物は肘で

ガンガンと押してきた

最初は戸惑ってしまったのだが

混雑しているから仕方ないのかなと

考えていた

だがあまりにもすごい力で肘を

押してくる

良く見るとこちらの肘を押している

のと逆の手は座席の間に

備え付けられている手すりを

掴んでいた

から吊り革のさがる棒をわざわざ

こちらの肘を押してまで掴む必要

ない

なんならその手すりのことはたまに

しか掴まなくて、わざわざこちらの

肘を押すために無理矢理密着して

いるようだった

なん…なんだ?

この人は?

明らかにおかしな行動に

戸惑ってしまった

そっと気が付かれないようにどんな

人物かを確認する

恐らく女性

小柄なだが、簡素な服を着ており

足元はスーパーなどで売られている

ような運動靴だった

年配の人か?

そう思った 

年配の方で何が何でも席を座りたく

グイグイと自身の陣地を確保している

そんな風に感じた

しかし明らかにおかしい行動と

押しっぷりにさすがに腹が立ってきて

絶対譲らないぞ

腕はどかさないぞ

押されてもひるまん、むしろ抗って

やれ、そう思って乗車し続けた

そんな沈黙の押し合いが水面下で

行われ、車内の誰も気がついていなか

ろうが自分相手は静かに戦っていた

かなり強い力でお互い押し合って

いたと思う

その時、ようやく自分の目の前の座席

いた人が降車するようなそぶりを見せた

主要駅より少し手前

やっと座れると嬉しくなりその人が

立ちあがろうとしたその瞬間

信じられないことが起こった

物凄い勢いでコチラを押しながら

隣のその圧迫女性が席に座ろうと

から押してきたのだ

正直自分普段こういう類の争いに

負けない

相手が座ろうとしても許さないし

取られることはないのだが

その人物は信じられないほどの力と

形相で何が何でも座ろうと押し

割り込んできた

信じられなかった

と、同時に相手の顔を初めて見て

息を呑んだ

びっくりしてしまって止まって

しまったのだ

相手の顔は…

言葉を選ばず書くと普通では

なかった

睨んでいるとかそういうことでは

なく

あきらかに、何かしら顔にメスを入れて

失敗したような顔だったのだ

目が、両目ともおかしかった

所謂整形顔と言うのとは全く違う

機能障害のありそうな歪な顔だった

奇形

浮かんではいけない言葉脳裏

過ぎる

異様すぎた 怖かった

まれたままで異質になった感じでは

明らかになかった

先天性にしろなんにしろ何かしら

顔にメスを入れてそうなった

そんな感じの皮膚のひきつれ方や

機能不全の目の開け方だった

眉間に傷がありオデコは異様に

でこぼこしていた

整形の丸い額とか

そう言うのではない

扁平すぎる額に一部おかし

凸があるような、不自然な額だった

髪も生え際の皮膚が白くなっていて

おかしかった

瞬時に、障害者の人かな?

と考える

そうなるとあの以上な押し方や

先程の常識を欠く気味の悪い行動も

正直納得がいく

でも

たぶんそんな感じではなかった

明らかに意思があり故意的にその

ような行動をしているのが

憎しみのこもったこちらを見る

眼差しで伝わった

ヘルプマーク特につけていない

だが

その異様な姿に目がそらせなかった

席を取られて悔しいとかよりも

なんだこの…やばい人は…と

思って見てしまった

申し訳ないが想像を膨らませてしま

整形が失敗し、絶望的な人生

恨んで人情みたいなものを無くし

化け物となったのか…

考えてしまった

そいつ自分の降りる駅より手前で

降車したが

降りる時も敢えて自分に思い切り

ぶつかってきてから降りてった

正直何故自分が標的にされたか

からない

整形失敗して絶望

(治るとは到底思えないくらいの

酷さだった)

気持ちで、ああやって他人

その不満をぶつけて生きてるのかも

しれない

まともな顔の持ち主に嫉妬している

のかもなと考えた

そりゃ憎くて憎くてせめて顔以外は

自分の思い通りになりたいだろうと

思う

いや…

関係ねぇよ

お前が整形失敗してモンスターみたいな

顔になっても知らん

お前の中の話だ

苦しもうが死のうが知らん

ただ他人迷惑だけはかけんな

最後はそう思って合掌した

(同情はしてない、嘲笑ってはいるが)

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん