2023-07-03

水星魔女感想

目新しさは少ないが、減点がすくない良作だと思った。以下雑感。

4号がクワイエットゼロを止めるために出てくると思っていたので違和感無かったが、思ったよりもスルッと出てきたな。全体的にそういう方針なのか、劇的なシーンもけ外連味が抑えられた演出ですんなり進んだ。

ママとスレッタってエヴァのパパとシンジくんだよな。シン・エヴァは殴り愛で解決したけど、こちらは話し愛で解決した。ママ最後感情的な爆発を見せるかと思っていたけど、意外と冷静だった。

スレッタの精神的成長は、かなり急に感じた。グエルが主人公している間に、精神的な葛藤他人とのぶつかり合い、大切なものへの気付きみたいな劇的な展開が少ないから、あんまり主人公していない感じもあった。たぶん、制作側が思ったよりもグエルが人気者になったせいもあるのかな。

前半のママの何考えているかからない感がホラーで良かったので、話が収束していく段階になると怖さが欠けていたかも。ママにとってスレッタがどうでも良い存在ではなかった、情があったという距離感は今風の配慮なのかな。スレッタの精神的成長の種にあまりならなかった感。

地球宇宙に抑圧され、貧困に苦しみ、今にも戦争が起きようかという世界観は、人間関係理由付け、舞台装置という感じで、全面には出なかったな。途中まではガンダムというだけで最後はこの辺の勢力同士の戦争にでもなるかと身構えていた。

地球宇宙わだかまりが、簡単に解消されるものではなく、物語最後時点でもまったく解決されない問題として残るのは、ある種のリアリティがあって良かった。主人公たちがどんなにミラクルを起こして頑張っても、それまで積み上げられてきた歴史は変わらんよね。

主要キャラクター時間を上手に割り振られて描かれたので、もっとこのキャラ活躍が見たい!というストレスは少なかった。強いて言えばそれによりスレッタの時間が削られたので、主人公ムーヴが突然訪れた感じはあったか

エアリアル最初から最後まで最高クラスの戦力で、主人公の操縦技術最初から仕上がっている。つまりこの物語戦闘力戦闘行為を主眼にしておらず、人間関係物語をメインにしている。モビルスーツなどただの飾りです。ロボットファンにはそれが分からんのです。

全体を通してヘイトコントロールが上手いので、めちゃくちゃ憎たらしい人間が少ない。憎まれ役の4人の婆さんですら、デザインセリフ愛嬌があるから最後まで憎みきれない。スレッタとミオリネのギスギス期間も驚くほど短い。その分グエルがいじめられて人気が出た。うーむ。

音楽はピンと来なかった。

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