2022-10-14

AI進化・発達により奪われる職

という話はAIとは言えないレベルプログラムが反応を返した数十年前から、まるで出来の悪いSF小説のようにある人は危機感とともに、またある人は新しい飯の食い扶持として盛んに議論されてきた

ここ数年の進化にわか現実味を帯び、さらにここ数ヶ月の画像生成系AIによって実際にイラストレーター界隈で筆を折る人まで出てきてしまった

クリエティ領域AI侵略するのはまだまだ先だと言われていたものの、Microsoftが発表したデザインAIによってクリエティブも焼け野原にされ駆逐されてしまうかもしれない

デザイン生活をしている私にとってもこれは由々しき事態で、かつて紙系のデザイン業界には二度の嵐が襲いかかり、卓越した職人技や伝統的な技法などが失われた

一度目の嵐は、活字を一文字ずつ拾う写植や、烏口やロットリングで手作業だったアナログ製版という分業で成り立っていた印刷業界を「DTP」という方式統一してしまい、専門的な職人たちはデジタル移行への波に乗れず廃業余儀なくされた

二度目の嵐は、このまま印刷物のデザインに留まるか、それともweb業界にも進出するかという岐路で、web業界へ漕ぎ出した会社個人のことごとくは成長の一途をたどり、留まったものたちはまるで蠱毒の壺のような様相を呈している

ここにきて三度目の嵐だ

過去作品データを参照して機械学習を繰り返すAIに、新しいものは生み出せない」という言葉は虚しく消えかけている

何を隠そう、デザイナーの多くは先人たちが残したデザインインプットし、そのほかに見て聞いて触った体験を織り交ぜてアウトプットをしている

時折、世間を騒がす盗作騒動も、こういったインプットからアウトプットまでの試行回数の差によるもので、こればかりはいつどのデザイナー倒錯の謗りを受けるかなんて、神のみぞ知るところだ

もしデザインAI過去デザインだけを参照する単純なインプットだけを繰り返したのちに、ほかの領域の要素まで取り入れ始めたら勝てる気がしない

デザイナーが何日も頭を悩ませ、作っては消し、並び替えては戻しを繰り返し、出涸らしのような状態になりながらもひり出す工程が「AIなら2分で完了です」となったら、殺されたも同然だ

このままAIが正常に進化を繰り返したのちに訪れる世界で、果たして人々は創作活動をしているのだろうか

定期的にAIから送られてくるパーソナライズされたおすすめデータを受信し、誘導されるまま生きる姿しか想像できないでいる

  • 例えば、音楽業界ってのは打ち込み技術によって生演奏の価値は駄々落ちしたし、 現代でも配信によって不景気が叫ばれて久しいが、 音楽演奏が無くなるってのは想像できないわけだ。...

  • 「労働」から解放されるだけで 「創作活動」するひとはいなくならないよ

    • AIで取って代われるような創作労働なんてさっさと奪ってもらって 自由な創作に専念した方がええわな

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