2022-06-06

1行の小説も書かないうちに脳内で星雲王(星雲賞殿堂入り)になってしまった

大学卒業して就職したのが15年前、同じ頃にデビューした作家がまあ当然いるわけだがソイツらへの嫉妬が止まらない。

とにかく就活成功させて、生活を安定させることを求めながら俺が就活をして、卒論を書いて、ストレスはマスかきで解消していた頃に奴らは代わりにシコシコ作品をしたためて応募していたのだ。

酷い裏切りだ。

だって作家になりたかった。

だけど実家が細いから、頭もよくないしコミュ障から、とにかく社会から一度ドロップアウトしたら再合流できる自信がなくてひたすら就活を目指して生きていた。

就活を目指してバイトをし、就活を目指してサークルに入り、バイト勉強バランスを待ちがえて単位が不足してバイトを辞め、サークル人間関係を築けなくてサークルを辞め、最後に残ったのはボロボロギリギリ単位ゴミのような卒論、それにふさわしい就職先。

そして今日までその中で生きていくために足掻き続けた。

いつだって脳内では「いつか作家になって辞めてやる」と思っていた。

でも俺の職場副業禁止だし監視も厳しかった。

一発勝負で一気に突き抜けるしかないと思い込んだ俺のペンは強張り何も作れなくなっていた。

小説の代わりにゴミのような増田を量産する日々。

心のなかではいだって自分就活で苦しんでいた頃に実家の太さに甘えて小説を書いては応募して「◯歳の天才!新たなる才能!平成の!令和の!新時代の!」と褒め称えられた同級生作家達への憎しみばかりが渦巻いていた。

そんな中で彼らに負けずに活躍している自分妄想し続けるうちに、俺は遂に星雲賞 長編短編同時受賞を3年連続で果たすのだった。

このままでは来年も俺が星雲賞を取ってしまい他のSF作家が腐ると危惧し私は星雲賞震災委員会競技して自分星雲賞殿堂入り作家として受賞対象から除外するように決めた。

星雲賞殿堂入りとは、つまり星雲の王、星雲王なのである

何を言っているだ俺は……。

ちなみに俺の作家としての必殺スタイルは「序盤必殺<ブリーチング・ロケッティア>」「終盤滅殺<クロスファイアチェーホフ>」「竜頭龍尾(ダブルドラグーン)」だ。

中学生妄想だろ……。

恐ろしいだろ……俺はもう社会人15年目だ。

何をしてきたんだろうか俺は……。

俺はこの人生を一体どうしたいんだ。

もう若くもない。

青春を歩めず、朱夏もあらず、白秋も望めず、黒冬にたどり着くこともなく死ぬ

無限に続く土用狭間人生の季節は唯一つ永遠モラトリアム

助けてくれ……

  • でもお前、勇者ミーリは58歳の人気に嫉妬して叩いてたじゃん😉

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