2021-08-20

映画「ヘレディタリー 継承」を観ての感想

アマゾンプライムで観た。

最後まで観たのだが、意味がわからなかった。この映画から、どんな教訓や気づきを得られるというのか?この映画を作った人は見た人にどのようなメッセージを伝えようと意図していたのか?まるでわからない。

解説を書いてくれているサイトがいくつかあったので読んでみたが、やはり意味がわからない。これはモダンアート現物と、その解説を読んだ時の感覚に近い。

私が感じられたのは、制作者の自己満足感のみである

それだけならばいいのだが、制作者の悪意が感じられた辺り、問題があるようにも思えた。

・己を支配しようとする外部のものに対して、人である自身は無力なのだというすり込み。

理不尽出来事も、人である己には受け入れるほかないという無力感を与える暗示。

悪魔信仰主題としているようだが、悪魔サイドに立って、観客・視聴者に影響力を行使しようとしているのではないかと勘ぐりたくなるようなつくりでもあった。

まともな神経を持った者が、果たしてこういう作品に意義を見出せるものだろうか?

周囲に流されやすい人がこういうものを繰り返し観ていれば、己を無気力にするのではないかという懸念けが残った。

追記

観て、ためになる映画が良い、というのは勝手な決めつけに過ぎないということらしい。

人格の向上を促してくれるコンテンツといったものを私は求めて、そういう雰囲気のものを好んだりするのだが、世の人々が求めるのはそういうものではないということのようだ。

世間が高く評価するものは、世間が求めているものを上手に提供できているということであり、世間の求めに上手に応えられているということなのだから、確かに価値を与えているといえる。私には価値を感じられなくとも、世間一般には高い価値を与えている。

世の人々は、見て楽しいものを求めている。それはそうだ。自分にもわかる。ホラー映画であれば、ハラハラキドキさせてくれる2時間が求められているのであって、その欲求を満たしてくれるものには皆喜んでお金を払う。人生に役立つ、人格向上に資する、そんなものを求めているのではない。

世間が求めるもの優先順位を、己の勝手思い込みで決めつけてはならないのだ。うむ、勉強にはなった。

追記2:

・それにしても、映画批評のわかりづらさよ。自称映画通の人々の独りよがりの評にはおそれいる。まったく感銘を受けない文章というのも、ある意味すごい。

サンダンス映画祭なるもので絶賛されたのだそうだ。なんのこっちゃである。本当に面白い物語を観たり読んだりしたことあるのかと訊いてみたい。

映画好きの人たちって映画見るのに忙しくて、本とか読んでいないような気がする。読書家の映画好きっているのかな。

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