2021-07-19

ルックバック, ドント・ルックバック 

藤本タツキさんの読み切りをみた。

すばらしい。5回立て続けに読んでいる。

大筋に感心し、演出に感心し、絵心に感心し、熱意に感心し、読者を感動させてやろう、おもしろがらせてやろう、びっくりさせてやろう、そしてこのマンガにある特定の@@さんをよろこばせてやろうという全ての思いが高いレベルで結実しており感心しかないマンガ

正直なところ2021年マンガにとって「終わりの季節」だった。長いマンガが印象的に終了していった。それでいえば、藤本タツキさんの「チェンソーマン」もそうだ。終了してアニメ化がきまるというかっこいいやつ。

世間に目を向けてもコロナという重い重い厄災のなか、起死回生のつもりがトドメの1発になりそうなオリンピックという名の葬儀がそろそろしめやかに開催される。

だけど、「次」への1発がこのタイミングで放たれた。

ルックバック - 藤本タツキ | 少年ジャンプ+ https://shonenjumpplus.com/episode/3269754496401369355

寝起きで読んでぶっとんだ。すごいすごいすごい。

そしてここんところ渦巻いていたはてなツイッター界隈の憂鬱な流れもぶっ飛ばされた。「いいもん読んだ!がんばろう!」って。こういうとき単純で本当によかったなと思う。

あと、物語に感動できる体質でよかった。

以前、ここで物語はどうせ嘘だから読んでいてもおもしろくないという趣旨文章がバズったことがある。

この作品を前に何も思わないひとがいるんだとふとそのひとのことを思い出した。

気の毒とかかわいそうと優位に立つつもりはないがもったいなくて損しているなと。

かつてより物語による喜びはあった。ただネットおかげで世界中物語を参照できる。楽しむことができる。そして「共有」することができる。

たとえば

『カトラ』Netflixで一番ヤバイ作品を観てしまった:telling,(テリング) https://telling.asahi.com/article/14389987

アイスランド連続ドラマアイスランド連続ドラマ日本田舎でみることができる。これがおもしろいなんて20世紀にわか人間アイスランド近辺の人だけだったろう。

たとえば

ワンスアポン・ア・タイム・イン・ハリウッド : 作品情報 - 映画.com https://eiga.com/movie/89421/

上記藤本タツキさんの「ルックバック」はこれのパクリじゃないか?というネット書き込みをみる。「ほおどれどれ」とすぐさま確かめることができる。Netflixにあるしアマゾンプライムビデオでも299円でレンタルできる。そしてその疑問をすぐさま自分で確かめることができる。

最高じゃないか

でも、物語を楽しむことができない人はそのことに楽しみを見出すことができない。

はいいよ。身体が動くだろう。人間関係も豊かだろうし。ただ、それらは消耗品だ。いずれ衰え途絶え弱くなる。

それをいうなら物語例外ではない。ただ耐久消費はかなり時間がある。老人が病院のベッドでいつまでも時代劇をみている。身寄りがなく見舞いにきてくれるひともほとんどない。でも、時代劇をみているその間はおもしろさで頭の中は充たされている。

物語が楽しくないとその時間になにをしているのだろう? 20代ときに抱いた女よかったなとか?

んまあいいんだろうけど。おれだったら間が持たないなと。地獄だな。またそんなひとと話ししたくないし。絶対につまらなそうだから

話を楽しむ能力がないひとは話を作る能力がない。つまり、どんなおもしろ体験をしていてもそれを離して聞かせる能力がない。よってつまらない。

ま、そういうことで「ワンスアポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」みます。そのあと「ルックバック」もまた読みます。あとオアシスの「ドント・ルック・バック・イン・アンガー」も聞きます(こっちはまちがいなく関係がある)。

https://open.spotify.com/track/1xRRPtBWty61XDG7BvMdmL?si=7042ba673f32459b

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