タイトルの通り。正確にはマザーズ所属(3930)だから店頭公開と書くのが正しいのだろうが、内容に影響はないだろうから本文はこれで通す。
さて本題だが、文字通りの意味。はてなはITウェブ技術を他社に提供したりして稼ぐ企業だが、サイバーエージェントのアメブロほか同業他社との差別化で言えば、揃っているのは正直言って似たり寄ったりのサービスである印象は否めない。その中で、やや異色とも言える存在なのがこの「はてな匿名ダイアリー」である。そもそも、リリースしてからもうすでに何年も経ってるのに、いまだにベータ版サービスのままで運用されてるって、お前は「ガソリンの“暫定税率”課税」かなにかかよと思う。
尤も、はてなが上場した現在となっては、少々違った意味合いを持つように思う。すなわちトカゲのシッポ切りよろしく、書き手のアカウントが表に出ない記事を書ける場所は、いつでも切って捨てる事ができる、と運営側であるはてなが見なしているとも言える。いわば、ヤクザでの汚れ仕事・鉄砲玉のようなポジションとも言えよう。
ただしはてなの運営側は、10年代以降は利用者からの通報フォームを各ページに備えているので、あまりに不適切な内容だと利用者等が判断したものに関しては積極的に削除もされる態勢は整っている。
その事からか、放送番組がツイッターほかウェブサービスと連携の動きが強くなり始めてからは、かなり扇情的だった手法には賛同しかねるものの話題を呼んだ「保育園落ちた日本死ね!」のエントリーなど、ウィキリークスよろしく「増田リークス」的なタレコミ先としての使われ方をされる例が目立つ事が多いように、過去に何本かはてブがバズった増田記事を書いた筆者としては思う。
ただ、株式公開企業には経理監査その他、会社としてのカネの動きの報告義務があるほか、近年ではコーポレート・ガバナンスなど「企業業務の透明性」が求められるのが一般的である。そこにこの、「筆者を匿名にした記事が書け、時には社会的影響も与える」増田というサービスが、株主総会で動議が出されるなど運営のネックになりはしないだろうか・そして何より、増田という場所がある日突然終了する事はあるのか、といった懸念ははてなの利用者としては常に抱かざるを得ない。