2015-09-18

アキラメヨウ

元々内向的読書ばっかりしてるような子供だった。

将来はゲーム雑誌編集者になろうなんてなんとなく思っていた。

父親は私が出版業界を目指すことにずっと反対だった。

そんな父親は高校時代に急死した。

ああ、邪魔者がいなくなったな、と思った。

泣いた。

家庭の事情や成績で学費免除になる適当大学に進学した。

ある日、出版社バイト求人を見つけた。

応募したら採用された。

そのままその出版社就職した。

数年勤めて辞めた。

独立してWebデザインDTPで食べていくことにした。

それなりに生活できた。

ある日、恋人ができた。

この人と結婚するのだろうと思った。

知人の大手企業に勤めるプログラマ寝取られた。

酷く落ち込んだ。

追い討ちをかけるようにプログラマから私の感情を煽るメールが届き続けた。

怖かった。

気が狂った。

寝たきりになった。

仕事ができなくなった。

ある日、友人に病院に連れて行かれた。

友人は長年精神疾患を抱えていた。

その友人曰く私は鬱状態とのことだった。

診察を受けて薬を処方してもらった。

アニメぼんやり眺めて薬を飲んで眠るだけの生活が続いた。

治療を続けた結果、徐々に症状は改善された。

貯金は底を尽きかけていた。

仕事を再開しようと思った。

ある日、昔の知人から電話がかかってきた。

その知人と一緒に仕事をすることになった。

以前と同じレベル仕事をすることはできなかったがなんとか食いつないだ。

鬱病はある一定の状態で悪いなりに安定した。

ある日、恋人ができた。

恋人精神疾患を抱えていた。

一緒になる将来を考えられないとあっさりふられた。

その通りだと思った。

またある日、恋人ができた。

複雑な環境で育ったとても変わった人だった。

同棲した。

もう少し頑張って将来結婚できるようになりたいと思った。

二度浮気された。

あなたが悪いと何度も言われた。

自分を責めた。

同棲解消したいと言われ振られた。

別れたくなかった。

それから数ヶ月元恋人から人格否定存在否定を受け続けた。

そこでやっと私は価値のない人間なのだと悟った。

諦めた。

少し楽になった。

恋人は他の男とさっさと結婚した。

仕事はなんとか細々と続けられていた。

ある日、一緒に仕事をしていた知人が急死した。

知人の持っていた仕事の取引先の一部を任されることになった。

少しだけ生活レベルが上がった。

ぼんやりと日々は過ぎていった。

ある日、ネットでずっと歳の離れている女学生と知り合った。

毎日のように悩み相談を受けたり雑談をする日々が続いた。

好きだと言われた。

好きだと返した。

恋人にはならなかった。

リアルで会って遊ぶようになった。

友人とも恋人ともつかない関係が続いた。

それでよかった。

多分この人もそのうち私から離れるのだと思う。

特にオチは無い。

もう疲れた

自分を諦めた頃から徐々に衰弱しているのがわかる。

それでいいと思う。

このままだと数年もしないうちに生活できなくなることはわかっている。

それでいいと思う。

明日終わるのも数年後に終わるのも大して変わらない。

おやすみ

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