これは、大人の方でしたか。失礼。
「風が吹くと桶屋がもうかる」という諺を知っておいでだろうか。
風が吹く
→砂が舞う
→目の病気が増える
→盲目が増える
→三味線の皮に使われる猫が乱獲される
→ネズミが増える
→増えたネズミが桶をかじる
→結果、桶屋がもうかる
(もちろん、先に指摘したとおり、たくさんのツッコミはある。)
しかし、それらは、論理が成り立つための「状況証拠」でしかない。
つまり、増田が提示する根拠だけでは論理が成り立たないにもかかわらず、
「こうに違いない!」と断定してしまっているから、結果、「トンデモない議論」に見えてしまうのだ。
(日本にはいまでも、たくさんの従業員=選挙権を持った同族会社が多数存在している。)
「株の支配→取締役を選定」という論理を成り立たせるためには、
同族会社を想定した場合、外国人がどういう方法で会社を支配するのか提示する必要があるし、
(あるいは、同族会社というファクターが無視できるほど小さいことを示す必要があるし、)
「外国人による支配に都合の良い人物を取締役に選任するための過程」
「日本の会社の株主はマスタートラストという外資だから」という点だけだ。
しかもそれは、別の増田によって「それは勘違いだ」とすでに否定されている。
他の部分においても、論理の飛躍は著しい。
結果的に、増田が主張する「外国人による日本支配」は、きわめて細い糸でしかつながっていないことになる。
(論拠さえ集まれば、増田の主張が成り立つ可能性が、わずかばかり残っていることは否定しない。)
誤解がないように書いておくけれども、
ぼくを含めた他人を説得するために、精緻な議論を展開しなさい、と言っているのではない。
ご自身の経験からふと思いついた疑惑や意見を、上に書いたような観点から「本当にそうだろうか」と自問自答し、
ひいては、あなた自身やあなたの身の回りにとって健全な判断をするために必要だ、というおせっかいな主張をしたいのだ。
対他人と、そして対自分との健全な議論を成り立たせるための、大切なツッコミなのだ。
今一度自分の思考過程に破たんがないかどうか、思案してみるとよいだろう。
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