2012-03-11

この国に格差は確実に存在する

直感的に「買い」だと思って、新築マンション契約した。

物件価格が安いので、夫婦二人の手持ち資金の半分を頭金にすれば、

管理費修繕積立金込みで、今の家賃並で済む。

…甘かった。毎月のローン返済額は、

変動金利・返済期間35年で「今の低金利永遠に続く」前提で試算されていた。

不安になって、ローン関連の情報サイト掲示板相談サイトを見る。

見るたびに、だんだん腹が立ってきた。

相談者は、個人年収500万~1000万程度の男性が多く、

私と同じように年収が妻>夫のパターンも少なくないが、

その場合女性が段違いに高く、貯蓄高も多い。

年収300万代共稼ぎ・親の資金援助なし、という、

同じような相談例はほとんどなかった。

スーモなどには、「資金が足りなければ、親に資金援助を頼みましょう。

今なら、贈与税非課税の優遇が受けられてとってもお得」と書かれ、

文章のわきに、笑顔の親・祖父母のイラストが描かれている。

私の祖父母は、すでに全員亡くなっている。父も最近亡くなった。

母は「父(夫)の遺産はすべて自分のもの」と公言している。

法定相続分は2分の1だが、一銭たりとも相続していない。

"将来への不安”という漠然としたもののために、金を貯めこむ典型的な老人だ。

しかも、その遺産はすべて父が稼いだもの

結婚以来、専業主婦で一度も働いたことがないくせに。

私立中に進学したい、塾に行きたい、私立大学に進学したいと頼んだ時、

お金がないかダメと言われ続けた。

大学は、「現役で自宅から通える国公立大学しか認めない」といわれ、

消去法で学部を選んで受験し、奨学金をもらって学費はすべて自分で支払った。

その頃から節約を心がけ、お金のかかる人付き合いを断ち、ネットばかりやってきた。

相方結婚する際は、母親はさんざん意味なく反対し、挙句に、

「これまでの養育費を返せ」といい、「(結納金も出さない夫は)低収入の能なし」と罵る。

各種統計データ2chの反応を見て、今の若年層は年収300~400万台が多数派だと思っていた。

しかし、持ち家を買うような層は、ほぼ500万以上のようだ。

今の日本には、「お金」に関して2つの格差がある。

1つは、当人のスキル性格・運・努力に左右される年収の差。

これは努力次第で改善できるかもしれない。

もう1つは、祖父母・父母の資産、そして性格による生前贈与額の差。

昭和の古い価値観に囚われている自分が悪いとは自覚している。

人生設計は人それぞれ、自由でいい。

しかし、この世に生まれて、結婚して子どもを産んで、それなりの家に住んで、

仕事ブログを通じて何らかの生きた証を残す。

そんな些細な夢すら、今の日本では叶わない。

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