2011-03-15

震災

夫の精神状態がヤバイ。

特に原発関連ニュースを見ては「政府情報を隠してる!」「もうヤバイ、日本終わりだ!」とかぶつぶつ言ってる。

被災地からは遠い地方に住んでるから、もうちょっと落ち着いててもいいような気がするのに、エラい落ち方をしている。

理系脳で普段はもうちょっと数字とかシステムとか客観的に判断出来る人なのに、今回に限り反応がおかしい

これはどうやら「放射能恐怖症」なのではないかと思い始めた。

プチパニックになっていて、「ニュース政府発表なんて全部ウソだ!」といいつつ毎日テレビネットにかじりつく。

自分も昔そうだった。

年代の夫同様、もっとも教育熱心で洗脳熱心だった日教組教師に反核反戦反米をたたき込まれた。

原爆関連の映画とか写真とかドキュメントとか見せられまくり修学旅行ではお決まりの広島。資料館から出てきたときには立派なPTSD当時そんな言葉しらなかったし、診断されたわけでもないけど)。

ちょうどそのころ地元原発建設問題で揺れたり、米ソ冷戦核戦争間近とか言われたりしてたから、無駄想像力のたくましかった私なんぞ夜中に窓の外が火の海になる悪夢何度見た事か。小学生時代に不眠症になり。担任の先生にどうやったら眠れるか相談したした。今考えると矛盾している気もする。

もういい加減大丈夫になったかと思った高校時代に、やっぱりそっち系社会科教師に原子力爆弾の威力とかのビデオを鑑賞させられ、一人教室貧血起こしてぶっ倒れて恥ずかしい思いもした

あの当時こんな事故が起こってたら、本当に恐怖で心を病んでいたかもしれない。

職業柄(医者だ)いつまでも怖い怖いといってられず、勉強して知識もある程度身につけ、仕事普通に放射線扱うようになって私の場合は「放射能怖い」は自然にある程度は克服されたんだけど。知識が付いた分、そして夫が先にパニクった分、ある程度客観的に情報収集できている気がするけど。

災害なんてそれが自然災害だろうと人災だろうと防ぎきれるもんじゃない。

孫を抱えて地震倒壊家屋から逃げ出したおばあさんが、向こうから迫り来る津波絶望的に眺めたのと同様、私達が精神に異常をきたしかねないほどニュースを見て原発の事を心配しても、現時点で私達がそれに対して出来る事なんてほとんどない。何かあったらあったときにその対策を考えるのが関の山で、先回りして心配しても心を病むぐらいで良い事は一つもないんだよ。

そう言って夫をテレビネットから引きはがし、庭仕事なぞをさせたりしている。

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