2021-12-06

雑誌映画秘宝』の記憶(60)

 2021/12/04に『映画秘宝編集部オフィス秘宝、悪質なのはどちらか』と題する文章https://anond.hatelabo.jp/20211204193505

が、はてな匿名ダイアリー投稿されました。その内容を要約すると「旧体制映画秘宝』主要メンバーであった町山・柳下高橋・てらさわは誠実に動いていた。一方それに対して、造反組岡本奈良・ギンティ市川は誠実に動いていなかった」と主張する内容です。

 この内容は、一般人女性に対するDM恫喝事件の余波が未だ冷めやらぬ2021/3/18、元『映画秘宝編集部員かつ高橋ヨシキらのシンパ秋山直斗という人物Note投稿した、文章の焼き直しです。そのため、はてなユーザーの中には「この増田秋山直斗なのではないか?」と推測する人もいるようです。私個人も同じことを疑いましたが、しかし、増田の正体が秋山であるか否かは確認する術もありません。

 しかしこれも機会ですので、秋山直斗文章から私が感じ取ったことを述べます

 まず、2021/3/18に秋山Note投稿した文章から、一部を引用します。

引用その1・ここから

 23時ごろ(※引用者注:元『映画秘宝編集長岩田によるDM恫喝行為が発覚し、その対応に追われていた2021/01/25のこと)から柳下氏、高橋氏と共にオンライン会議を行い、上記の考えを伝えました。なお、18時ごろに状況確認のため高橋氏に連絡をしてきていた、てらさわホーク氏も会議に加わっています。3氏ともに、謝罪必要認識しており、私は実現のために実務を担うことになりました。

 23時09分に、編集部メンバー4名(田野辺氏・岡本氏・奈良氏・ギンティ小林氏)に対し、「新たな謝罪文」作成必要性をメールにて伝えました。早急には対応しないでおこうといった内容の返信があり、これは私の主観的意見にすぎないものの、主体的事態収拾に乗り出す意思が感じられませんでした。

引用その1・ここまで=

 上に引用したNote文章は「誠実だったのは旧体制側。それに比べて新体制側は不誠実だった」というイメージを読者に植え付けたいと、秋山が考えていることをよく表す部分です。

 では次に『〜悪質なのはどちらか』と題する文章はてな匿名ダイアリー投稿される2日前、2021/12/02に秋山直斗(アカウントSquids_squib)がTwitter投稿した内容を引用します。

引用その2・ここから

 映画秘宝編集長が送ったDMについては被害者の人とは和解してるわけでしょ? 当事者同士で解決したのだから、これ以上蒸し返す必要はないというオフィス秘宝と双葉社判断が、被害者に対して不誠実なものだとは思わないけど。

引用その2・ここまで=

 私は、この秋山ツイートにある"蒸し返す"という表現から秋山直斗本心が読み取れるように感じます恫喝DM事件及びその被害者に対して、秋山直斗本心ではどのように考えているのか、端的に言えば「馬脚を露わした」のです。

 DM恫喝事件被害者は「雑誌映画秘宝』の誌面上で何かしら掲載されることを期待していた」とする内容のツイートをしていらっしゃいます。ということは、被害者に対して『映画秘宝』側が示すべきであった誠実さとは、誌面の上というオープンな場で総括を行うことだったと考えるのは当然のことです。だとするならば、双葉社に対して「誌面上での総括を行うことを認めて欲しい」と、被害者要望に沿うように求め続けていた新体制映画秘宝』の中心メンバーが、被害者要望に応えられなかった能力不足を批判されるならばまだしも、要望に応えようとした姿勢のもの批判される謂れは無いと私は思います

 しかし、秋山直斗は「これ以上"蒸し返す"必要はない」と表現して、被害者要望に応えようとしていた造反組4人の姿勢をこそ批判するのです。実に奇妙です。以前は「謝罪のために主体的に動いていなかった。不誠実だ」と批判した人間たちを、今度は「和解も済んだのに、わざわざ"蒸し返す"ようなことをするな」と批判するのですから矛盾しているとしか言えません。

 では最後に、さらに遡って2021/1/26付で秋山直斗Twitterアカウントツイートから引用します。

引用その3・ここから

 『秘宝』は映画を軸に、社会不正義・不公正と闘う雑誌だと思っています。つまり綺麗事こそ重要だという雑誌です。

引用その3・ここまで=

 これまで私は、古株の元『映画秘宝』読者の一人として、はてな匿名ダイアリーに『映画秘宝記憶』と題する一連の文章投稿して続けてきました。

 過去バックナンバーや『ファビュラス・バーカー・ボーイズ映画欠席裁判』等の『映画秘宝』関連の単行本を一読すれば、誰にでも直ぐに分かるとおり、雑誌映画秘宝』はこれまでに女性同性愛者、非・都市部居住者、非・富裕層高等教育から疎外された人間etc.に対して、頻繁に、且つ執拗差別発言を行い続けてきた雑誌です。それらの差別的言動実例を、引用によって具体的に私は示してきました。

 秋山直斗が語る、美化された『映画秘宝』像は、虚偽以外の何物でもありません。したがって、秋山直斗の言う「『映画秘宝』を読むことを通じて、自分(秋山)は社会不正義・不公正と闘うことを学んだ」という主張もまた、やはり虚偽以外の何物でもありません。つまり秋山直斗は『映画秘宝』と同時に彼自身を美化しているのです。

 近年の町山智浩高橋ヨシキらは、人権尊重差別反対のような言動を繰り返していますが、自分たち自身女性同性愛者に対して行ってきた差別に関しては全く総括していません。本当に「誠実な人間」であれば、己自身の罪や過ちとも真摯に向き合うはずです。しかし、そのような誠実さを町山や高橋が示したことはないのです。

 元『映画秘宝編集長岩田による一般人女性へのDM恫喝事件を産んだ要因には、長年に渡って同誌内部に根深蔓延っていた女性蔑視の思想があると私は考えています。そして、そのような女性蔑視の思想を『映画秘宝』に植え付け続けてきた張本人は、町山や高橋旧体制人間なのです。繰り返しになりますが、本当に誠実な人間ならば、自分たちが女性への理不尽攻撃の手本を示して、岩田のような人間に対して誤った教育や影響を与えたことを反省するべきでしょう。

 町山智浩高橋ヨシキの信者を今でも続けているような人間たちは「昔のことを"蒸し返すな"」と、愚にもつかない、擁護にもならない言い訳します。そうです、秋山直斗と同じ"蒸し返すな"という言い回しです。この"蒸し返すな"という言い回しは、例えば関東大震災当時の在日朝鮮人虐殺事件や、日中戦争当時の南京虐殺従軍慰安婦問題などについて「済んだ話を"蒸し返すな"」と言うネトウヨ言い回しと瓜二つです。秋山直斗が『映画秘宝』を読んで学んだ、社会不正義・不公正と闘う姿勢とは「済んだ話を"蒸し返すな"」と言うことなのでしょうか?

 そのような秋山直斗や、彼の同類人間が言う「誠実さ」など、薄っぺらい虚飾に過ぎないというのが私の見解です。

 「どちらが悪質か」などという無意味比較詭弁によって、旧体制映画秘宝』を美化するのは、歴史修正主義者のネトウヨと同レベルと言うべきでしょう。

 この投稿は以上です。

記事への反応 -
  • さる12月1日に映画秘宝の編集部員たちが、ツイッター上で発表したリリースにサブカル界隈がにわかに盛り上がっている。 詳しくは原文を読んでもらいたいが、 (https://twitter.com/narana801...

    •  2021/12/04に『映画秘宝編集部とオフィス秘宝、悪質なのはどちらか』と題する文章https://anond.hatelabo.jp/20211204193505 が、はてな匿名ダイアリーに投稿されました。その内容を要約すると「...

    • https://anond.hatelabo.jp/20211204193505 https://twitter.com/Squids_squib/status/1466362015480311808 なんや。コイツなんか。この増田の中身は。 火消し、マジでご苦労さん!!!

    • そもそも映画秘宝をおもしろがる価値観が90年代サブカルのふるーいふるーい産物じゃん もう滅びていいよ

    • 「編集部らの言い分としては、謝罪文書の公開にあたってパワハラが行われたというのが理由だったと、ツイッターで発言していた(元ツイートをたどるのが面倒なので、各々でしらべ...

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