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はてなキーワード: SC-88とは

2021-01-20

anond:20210119213144

ちなみに夜に駆けるで使われてるLogic Pro付属ピアノSteinway Grand Piano)は184MBなので、SC-88とは比べ物にならないくらリッチだけどサードパーティの大容量音源と比べると小さめ。

/Library/Application Support/Logic/EXS Factory Samples/01 Acoustic Pianos/Steinway Piano_consolidated.caf

強弱は5段階、高低は30段階でサンプリングされてるみたい。

2021-01-19

anond:20210119190456

YOASOBIしらんのでYoutube一曲MVを聴いてみたけど、なんとなく言ってる意味わかった

ギターピアノのような生楽器の音について話している場合と、シンセの音を想定している場合とで説明が違ってくるが、たまたま今聴いた曲のイントロピアノだったのでここではピアノを例に挙げる

 

とりあえずショボいピアノ音源代表として、RolandのSound Canvasデモを聴いてもらいたい(0:50~ぐらいか聴くとわかりやすい)

https://www.youtube.com/watch?v=uPQa7trDFpA

いかにも機械的音色(ちなみにシンセ文脈ではおんしょくと読む)だと感じないだろうか?

理由は明白で、これは非常に古い時代音源なので、データサイズが非常にちっちゃい

どれくらい小さいかというと、Roland SC-88場合ピアノ以外にも数百種類もの音が収録されてるのに、全部あわせて8MBのROMに納めているらしい。てことはピアノ一個のデータ100KBくらいしかないんじゃなかろうか

そんな制約の下でピアノの音を表現するとしたら、たとえば…

  • ROMにはピアノの「ラ」の音を1個だけ、0.5秒くらいしか収録できないものとする
  • 「ラ」以外の音を出したい場合は、再生速度を上げ下げすることでむりやり音程を変える
  • 0.5秒より長い音を出したい場合は、終盤の0.2秒くらいの区間を切り抜いてループさせる

みたいな涙ぐましい工夫をしなきゃいけない

当然この場合「鍵盤の同じキー10回叩けば10回とも完全に同じ音が出る」「鍵盤を強く叩こうが弱く叩こうが常に同じ音が出る(さすがに音量だけは変わる)」といったいかにも不自然な特徴を持つ「ショボい音色」になる

(注:この時代ピアノ音源は録音ではなく合成波形で表現している可能性の方が高いかもしれないが、後段のしくみは一緒だろうし今は細かいことは置いておく)

 

ところで現代の音楽製作ではHDDメモリも潤沢に使うことができるので、一台のピアノ表現するために平気でファイルサイズ6GBくらい使う

以下は\13400で買える音楽製作ピアノ音源デモである。録音データサイズ圧縮前で13.7GBあるそうだ

https://www.youtube.com/watch?v=7YBwoHEI-fA

人間が弾いてるデモじゃねーか!とつっこんではいけない。先程のSound Canvasのような古い音源だったら、たとえ人間が生で弾こうが機械的な音しか出ないのだ

一方現代サンプリング音源は「弱い音」「少し強い音」「すごく強い音」をちゃんと別録りしているし、さらに同じ高さ・同じ強さの音でも複数収録してランダム性を持たせることで機械感を回避したりしている

それだけのデータ量とPCパワーを費やしているからこそ、人間が生で弾いた時にちゃんと生っぽい演奏音を出してくれるのである

(なお現代リッチ音源といえども、手抜きして「全部の音符を一定の長さにする」「常に一定の強さで弾く」といった機械的な打ち込みをされると不自然さを隠しきれなくなり、ショボ音源に近く聴こえる)

 

じゃあ前者のような「ショボい音色しか出せないピアノ音源」に存在価値あるの?という話だが、前者の製品は'90年代に発売されたショボい機器の音をわざわざ現代でも使えるようにソフトで復刻したもの

まり「30年前のあのショボい音色が持つ独特の懐かしさ」が好きな人いるからこそ復刻しているわけで、存在価値はあるのである

あとメモリ消費量が少なくて済むし、メーカーとしても収録にさほど手間をかけずに作れるので、安価製作環境に同梱されているオマケのような音源は(さすがに30年前レベルではないにしても)これに似たショボい音であることが多い

YOASOBIが意図して使ったのかどうかはわからんけど、YOASOBIが好きと言っている人はこういうショボい音色が持つレトロ感が刺さったんじゃね?

 
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