はてなキーワード: 肯定的措置とは
自分はいわゆる技術系の大型カンファレンスの実行委員会というのをよくやっている。
特定企業が主催するやつじゃなくて、有志の人間が集まってスポンサーとかつけて開催するやつな。
そのカンファレンスで行われる発表は発表希望者にプロポーザルっていう「こういう発表したいです」って内容を送ってもらって、実行委員会のメンバーで選んで登壇してもらうという形式。
ありがたいことに結構プロポーザルは送ってもらえるんだが、発表枠は有限だから5割〜8割位の応募は不採用になってお断りすることになる。
ここからが厄介で、ベテランエンジニアを不採用にするとだいたいスネる。SNSで「あのカンファレンスはもうオワコン」とか言い出す。
なんなら「どうしてこんな(低品質な)発表が通って俺のが通らないんだ。」とか言い出す老害のプロもいる。いい加減にしてくれ。
登壇決まったから連絡した人から「自分みたいな奴の発表より、ベテランエンジニアAさんの発表内容の方が有意義な気がします。今から変えられませんか?」とか相談が来るんだぞ?
新人つぶしのプロかよ。さすが登壇のプロ、他人を潰すことで自分の登壇チャンスを得る。
正直、発表内容で言えばベテランエンジニアのものはそれはそれはレベルが高い。そら当然だよな。
でもそういう発表だけじゃコミュニティが死んでいくんだよ。
言い方は悪いけど、ある程度初学者向けの登壇者を混ぜて、新しく来たルーキーでも理解できるコンテンツを用意しておかないといけないし、
「このくらいなら自分でも話せそうだな」って思って貰わないといけねぇのよ。
そうやって、登壇ハードルを下げて「登壇してみるぞ!」って若者が増えていって世代交代していかないと
「教えを請う若者と、教示するベテランエンジニア」の構図のまま全員加齢して終わる。
一応プロポーザルの中から採用・不採用を決める時には名前とか全部伏せて内容だけでみてるんだけどよ。流石に分かるのよ。
誰がってのはわからないけど、プロポーザルの書き方もやっぱベテランエンジニアの方が上手いから、「これはベテランエンジニアやな」ってのが分かる。
だから、何も考えずに「プロポーザルのできが良くて面白そうな発表」という自然な選択をすると、ベテランエンジニアばかりになる。
これが困るから、そこそこなできのものもいくつか混ぜたり、テーマが珍しいものを混ぜたりしてんのよ。
エンジニアの中ではこういう肯定的措置みたいなのが嫌いなやつもおるやろな。
そういう時は簡単でな、ベテランエンジニアだけ集めたコミュニティを作ればええんよ。
あとさ、たまに「もうこのカンファレンスはNot For Meになったので距離を取ろうかな。」とかオトナのタイオウ()してるやつもおるけど。
もし新卒が初めてカンファレンスにプロポーザルを出して不採択になって「このカンファレンスはNot For Meなので、二度と行きません。」とか言い出してたらどう思う?
早急にも程があると思わん?たかだか1回の不採択で?自信満々がすぎない?プライドエベレストか?
例えば不採択メールの中に「あなたのプロポーザルはクソつまらんので2度と送ってくるな」とかあったりとかさ、
3年出し続けて1回も通らんとかなら分かるけどさ。1回やで?アホちゃうか。
つーかさ、ベテランエンジニアが名前が売れて地位を獲得するために、結構カンファレンス利用してきてるじゃん?
別に「カンファレンスなので感謝しろ。文句言うな。」とは言わないさ。どんなカンファレンスもただ人集めてるだけだから、そんな大仰なもんじゃねぇよ。
だけどよ、若手でヨワヨワだった頃はガンガン利用しておいて、自分の意に沿わない不採択を得たら突然スネてコミュニティ全体に砂かけてどっかいくってどうよ。拗ねるなら黙ってどっかいけ。