はてなキーワード: 北海道選挙区とは
anond:20190717125700 の続き。
当 828220 高橋はるみ(新・65) 自民公認・公明推薦
当 523737 勝部賢志(新・59) 立民公認
以下(合計110925票)略
岩本は前回落ちた自民党の柿木(482688)に劣る得票数でありながら、
野党側が割れてるおかげで余裕の3位当選を決めることができた。
私の事前の予想では原谷がもうちょっと健闘するはずであったが、
思ったよりずっと伸びなかった(せめて30万票くらいで4位にいてほしかった)。
まぁ仕方ない。
勢力関係の予想では自民系120万、(旧)民主系100万、共産党25万と考えていたが、
結果は
自民系 2016年:1130957(長谷川+柿木) → 2019年:1282505(高橋+岩本)
民主系 2016年:1051125(徳永+鉢呂) → 2019年:750911(勝部+原谷)
共産党 2016年:239564(森) → 2019年:265862(畠山)
ということで、
国民民主党というのがどれほど北海道で不人気かが示されたものと思う。
国民民主党といえば、民進を割った時点で、自分らで旗も揚げずに
比例の投票結果を見ると、全国では維新+国民で立民を上回るのに、
北海道ではほぼ1.5倍の大差をつけて立民が勝っている。
そこそこ票を持ってるはずの鈴木宗男が維新の比例にいてこれだから、
北海道では第n自民党的な存在への忌避感があると言っていいと思う。
「つーか自民入れるし」的な。
というわけで、民主系の失った30万票のうち、
15万票が高橋はるみに流れて、
残り13万票が投票率を下げたものと思われる(前回より3%下落)。
北海道の野党寄りの浮動票は今回ほぼ沈黙したと言っていいと思う。
それもこれも、野党が割れたまま政権の不祥事に食いつくばかりで、
もちろんあんな誤魔化しは誰かが国会で洗わなきゃいけないことだけど、
先手を打て、たまには。
(1) 自民+公明は二人出して50万票以上を按分できれば毎回確実に2議席とれる
(2) 野党側は立民に一本化した上で共産とも協力できてやっと土俵に上がれる
今回の岩本のように45万票ほどなら立民単独でも抜けなくはないけど。
N国が6万票以上も集めてて凄いね、というのと、
とつぜん7千票も落としてて(実に35%の下落)、
何かあったのかなって思うくらいです。
前回(2016年)から参院選の北海道選挙区は定員が3人で、事前の情勢調査によると
・高橋はるみ(新・65) 自民公認・公明推薦 ご存知元道知事
・勝部賢志(新・59) 立民公認・社民推薦 元道議
の二人はほぼ確定ということである。で、3位を争っているのが、
・岩本剛人(新・54) 自民公認・公明推薦 元道議
・畠山和也(新・47) 共産公認 元衆議
・原谷那美(新・35) 国民公認 獣医師
ということで、言わばこの三人の当落は浮動票の動向が握っている。
選挙が面白いのはこういうときである。
投票するならまず公約を熟読して〜みたいなのが理想なのかもしれないが、
ひとまずそれは置いといて、過去の開票結果を見る(得票10万以下は省略)。
2010年(定員2)
当 948,267 長谷川岳(新・39) 自民公認
当 708,523 徳永エリ(新・48) 民主公認・国民新党,大地推薦
落 567,167 藤川雅司(新・53) 民主公認
落 320,992 中川賢一(新・43) みんな公認
落 200,231 畠山和也(新・38) 共産公認
2013年(定員2)
当 903,693 伊達忠一(現・74) 自民公認・公明推薦
当 583,995 小川勝也(現・50) 民主公認
落 352,434 浅野貴博(新・35) 大地公認
落 272,102 森 英士(新・35) 共産公認
落 261,802 安住太伸(新・43) みんな公認
2016年(定員3)
当 648,269 長谷川岳 (現・45) 自民公認・公明推薦
当 559,996 徳永エリ (現・54) 民進公認
当 491,129 鉢呂吉雄 (新・68) 民進公認
落 482,688 柿木克弘 (新・48) 自民公認・公明推薦
落 239,564 森 英士 (新・38) 共産公認
北海道は伝統的に野党(旧民主・共産)が強いとされているけど、
現状としてはほぼ与党(自民・公民)と拮抗しているか、
やや与党が強い(特に大地関係を含めると)といったところである。
250万ほどの投票総数を与野党がだいたい100万強ずつ分け合って、
残りのうち20万ほどが共産党、という構図である。
すると、2議席を争っているときにはどう票が振れても
一人ずつ当選で安定するのだが、
3議席を争うとなると、両陣営の力関係というよりは、
陣営内の票の配分によって3位当選が揺れることになる。
実際に2016年は、
自民二人の合計 1,130,957
民進二人の合計 1,051,125
と8万近い得票差をつけながら、3位当選は8441票の僅差で民進になった。
自民党にとっては痛恨の敗戦である。
なんとしても改選後に2/3以上の議席が欲しい与党勢としては、
北海道でうまいこと2議席欲しいところである。
おそらく自民と公明の内部票でうまく配分する算段をしてるはずだし、
念押しで猛烈に岩本をプッシュしてくるんだけど、
泣く子も黙る元道知事の高橋はるみが知名度でずば抜けているので、
浮動寄りの自民票を集めすぎて80万を超えるトップ当選とかになると、
岩本は30万前後で伸び悩む、ということが起こりうる。
なにしろ90万票の伊達忠一の後釜だし、知事としてしょっちゅう見てたし、
得票率40%で100万票くらいかっさらう可能性もないではない。
「100万票の女」として国政デビューするのはちょっと見てみたい気もする。
そうなると有利になるのは、もともとあまり浮動票の関係ない畠山である。
……と、言いたいところなんだけど、
共産党に集まる票はせいぜい25万といったところで、
元衆議の実力・知名度を発揮しても30万票が天井なんじゃないかと思う。
衆議に当選(比例)した回の道内の共産党の得票がそのくらいだったので。
この数では、高橋・勝部がどっちも100万票近く集めるとかでなければ、
まず当落線上には上がらないだろう。
今回が政界デビューということもあって、出遅れ気味とされる原谷だが、
勝部が高橋に知名度で劣るぶん、野党票の半分弱(40万くらい?)が取れれば、
そんなに悪くない位置にいると思われる。
与野党に関わらず30代から政界キャリアを積む人が出て来て欲しいというのは
どの地方にとっても切実な問題だし、
アファーマティブ・アクションの観点からも票を集めやすいはずである。
勝部がほぼ安定という情勢を見て、立民票も程よく流れてきた場合、
(かつ高橋に票が集まりすぎた場合、)
競合の二人を抜き去って当選というのもありうる。
ただしその他の候補者(幸福、労働、安死、N国)が思いのほか票を集めた場合、
その分を食われるのは主にこの人という気はする。
(幸福実現党は通例20,000票ほどで安定なので考えなくてもいいけど、
前回の選挙では「こころ」「支持政党なし」と無所属二人の合計で
10万票も取っている)
と、いうわけで、私の予想としては、
(1) 与党側は微増、野党側は微減
高橋+岩本で120万、勝部+原谷で100万ほどを分け合う。
畠山は25万くらい。
(2) ただし高橋がちょっと強すぎて、3位は僅差になる
高橋80万、岩本40万くらいで分かれるとすると、
勝部55万、原谷45万くらいで分けられれば2議席取れる…んだけど、
そこまでうまくは行かなくて、勝部60万、原谷40万ぐらいがベースになる。
両方とももうちょい少ないくらいかもしれない。
(3) しかし若者票、女性票が作用して、原谷が僅差で当選
2010年の長谷川、2013年の浅野、森のように、
30代の新人というのは与野党問わず得票が上振れする傾向があって、
その票は今回は原谷に向かうはずである。
女性議員の割合を増やしたい的な票も、
今回は高橋がほぼ当確ということで、原谷に集まると思われる。
とはいえ、今回も数千票の闘いになるんじゃないかなあと思う。
ただし自民陣営内の票の配分がうまくいって、
高橋70万、岩本50万とかの得票に成功すると、野党2議席はまず無理である。
でもやっぱ「高橋はるみ100万票で当選」を見たい人は多いと思われるし、
どうなるんでしょうね。
楽しみですね。