はてなキーワード: ツメシボとは
24時間営業で時給は昼間深夜も800円。
バイトだったから最初は勤務時間は夜の9時から何時間かだけだったと思うが、いつしか社員と同じような時間で12時間働いてたと思う。
働くといっても仕事は来客者やお客さんの要望に応じてアツシボ(温かいおしぼり)やツメシボ(略)を出したり、お客さんにドリンクを運んだり(ソフトドリンクは無料だった)、客の代わりに出前を注文したり、卓や牌を掃除したり。
あとは、お客さんがトイレの時などに代わりに打ったり、お客さんの人数が足りない時に混じって打ったり(本走)した。
本走は自腹でもちろんゲーム代も取られるが、半分は給料時にバックされた。
しかし、本走は毎回財布からお金を出すのではなくて店のお金で打って給料で精算だった為、実質ほとんどの社員、バイトが給料から本走代を引かれていて、本走のマイナスはゲームバックを上回る金額が多かったと思う。
従業員はメンバーと呼ばれていたが、メンバーのみに特別なルールがあって、もろ引っ掛けリーチの禁止、のみ上がりの禁止、着順の変わらないあがりの禁止、あがりに向かわないアンカンの禁止、などがあった。
2年くらい働いたと思うがトータルで毎月プラスだったのはひとりだけだった。
あとは手取り35万の新聞広告などにつられて、得体の知れない中年〜初老の人達が、入っては飛び、入っては飛び、といった感じだった。
本走から少しずつ抜いて(店に戻す時に少なく戻してお金をポケットに入れたりして)給料日前に飛ぶ人、ある日突然いなくなる人など。
みな、寮(と言われていたが、実際は大きめの一軒家)に住み込みで、全国各地からの流れ者のような人達で、変わり者が多くて楽しかった。
そこで働いてたバイトの先輩に設定1でも勝てるクランキーコンドル、やら羽根モノのぱちんこの勝ち方を教えてもらった(しかし、実際は負けまくってた)
赤ウーピン2枚入りでどちらもイーハン扱いプラス500円。
一発、裏ドラ500円。
あと細かいのは忘れた。
赤ウーピンの価値が凄くて赤ウーピン2枚とドラ2枚あれば手役なくても鳴きまくってツモれば赤赤ドラドラ千円オールとかいう変なあがりが普通にできた。
赤のみでもツモれば500円オールなので、泣きまくって三本5本の赤だけ、とかいう大ひんしゅくなあがりも普通にあった。
あと、先ヅモがひどくて下家の捨て牌をポンしたら上家まで盲牌済んでいたりとか普通だった。
そこではお客さんもまた面白くて今でも当時の客の名前とか特徴、麻雀の打ち筋を覚えてたりする。
立地も入りにくい場所だったのもあって、常連さんばかりで一見さんは滅多に見ない店で、一見さんが来ても社長(オーナー)の紹介で来た人でなければこのめちゃくちゃなルールプラス三味線の嵐で毟られていなくなってしまうという事が多かった。
社長は見るからに悪人面で、得体の知れない迫力があり、ヤクザの人たちから金を借りていたりした(後にこれが引き金で夜逃げする羽目になったんだと思う)
そんな社長も客の一人として打っていたし、お客さんの中には小指がない人とか、見るからに成金みたいな人とか、美女はべらしたホストみたいな人とか、深夜までやってる飯屋のおばちゃんとか、タクシー運転手とか、まあいろいろでとてもスリリングだった。
僕はまだ学生で若かったので、社長からもママ(社長の女)からも可愛がってもらえたし、ほとんどのお客さんからもいろんな意味で可愛がってもらえたと思う(小指のない人にはずっと嫌われていたが)
本当にこの時が一番楽しかった。
気が向いたら、その時の客の事とかメンバーの事とか続き書こうと思う。