夫は毎晩のように晩酌をする。
休肝日といえば二日酔いでお酒が飲めないときくらいだった。(当然休肝日になっていない。)
アルコール依存症というわけでもないが、それでも仕事が終わって家にいる時間の大半は酔っ払っていることが何となくストレスではあった。
依存症になってからでは遅いし、今のうちになんとかできないだろうかと考えた結果、そこで思いついたのが休肝日貯金という提案だった。
大体ビールを1缶空けると、割と良さそうな焼酎をロックで2~3杯。毎週ゴミの日に一升瓶が一本出てるので、一週間で飲みきっているようだ。
150x7+2500=3550円が夫の一週間の酒代と考えられる。
そういえば、以前夫がなんとなく大きな買い物をするのは気がひけるというようなことをいっていた事を思い出した。
自分の小遣いを貯めたとしても、なんとなく家族の手前使いづらいというような感じだった。
そんなつもりもなかったが、確かに毎日ちょっとずつ使う分には罪悪感がないのもわかる。
私「いつもおつかれさま。ところでそろそろ年齢的にも体のことが心配だし、お酒を減らしてみてもいいと思うんだけど。」
夫「あー、うん。そうだね。健康のことを考えなきゃだね。」
口ではこう言っておきながら明らかに生返事。次に何か私が言おうものなら言い返してやろうという身構えも感じられるが、ここまでは予想通り。
私「そこで考えたんだけど、休肝日を作ったらその分貯金してみるってのはどうかな。」
夫「、、、え?どういうこと?」
動揺が見えた!すかさず畳み掛ける。
私「あー、ほら。以前、金額の大きな買い物をするのに気が引けるって言ってたでしょ。だから、休肝日を一日作るごとに500円を貯金していって、溜まったら好きなものを買ってもいいってしたらどうかなと思って。」
しばらくして口を開く。
夫「うーん。でも、小銭とか用意するの大変だし、長続きしなさそうだな。」
実はそれも想定内。
私「そそ。それで考えたんだけど、寝るまでにお酒を飲まなかった日は、電子マネーサービスに500円チャージするっていうのはどう?いつも電子マネーでお酒も買ってるんだから、月末の請求は変わらない感じになるでしょ?」
ハッとした顔で顔を上げる夫。畳み掛ける私。
私「それでたまったお金の使い道に関しては、絶対文句を言わない。趣味のものでもゲームでも、好きなものを買ったらいいんじゃない?」
夫の瞳の奥が輝いたのを見逃さなかった。
私「そしたら、今日だけはこのビール一本で終わったらOKということにして、早速やってみようよ!」
えー、悪いよ。いいの?といいながらスマホを取り出す夫。どの電子マネーにチャージしようかアプリをぽちぽちし始める。
勝った。
最初の一週間くらいは日中の頭痛がひどかったらしく、それってどこぞで読んだ離脱症状じゃねーか!って大声で突っ込みたくなるのを我慢。
そんなこんな、すでに禁酒生活も10日を過ぎ、自分の仮説が正しかったことを実感した。
なんとなく夫の心理的には、小遣いを残しても使いみちがないなら、毎日の発散で消費してやろうという気持ちがあったみたい。
まぁ、私だって好き勝手買い物ができるわけじゃなくて、小遣いだからって好き勝手できていいですねという無言のプレッシャーをかけていたことは反省している。
子供も大きくなって少し手がかからなくなってきたので、そろそろ趣味を取り戻して、いいも悪いも子供を巻き込んでもらいたいなと思ったのは事実で、うまく行ってくれてよかったです。
さて、その分今度は子供にお金がかかるようになってくるので、次はどのタイミングで小遣い減額を申し出るかの戦略を立てなくては。
あっそ
“ケツの穴を埋められたような達成感” あーなるほどねー