今思い出しても泣けてくる幼少時代の孤独さ。それが、自分がギフテッドであったことからきていたことを、40を過ぎて知りました。
人間関係に悩み、一念発起して通ったメンタルクリニックで、数ヶ月を経た後に、ずいぶんIQが高いんですねといって診断結果を伝えた医者の困惑顔。
それから間断なくフラッシュバックする幼少時のトラウマに悩まされています。知るのがあまりに遅すぎた。似たような思いをしたギフテッドの人は、他にいるのかな?
匿名のこの場でカミングアウトするとともに、同じ思いをした人がいるかどうか知りたい……(別にそれで傷が癒えるわけではないけれど)。
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幼稚園前後から自分の記憶ははじまっている。はじめて保育所に行ってから数ヶ月間、まったくしゃべらなくなったらしかった。それで両親は通わせるのは幼稚園からと決めたらしいが、そんなおびえた子どもに友だちができるわけもない。幼稚園から小学校の低学年まで、泣いて帰らない日はなかった。父から毎日のように、男なんだからそんなに泣くなとさとされた。それでも泣いてしまう自分を本当は女ではないかとそのうち疑うよういんあり、やがて男にも女にもなれない不具者だと結論づけた。
同級生からのいたずらやいじわる(順番を抜かされるとか、嘘をつかれるとか、指さして笑うとかいった程度の軽いいたずら)を受けつづけ、このようないわれのないいじわるを受けるのは、自分にひとと平等に生きていく資格がないからだと解釈した。そのうちトイレに行きたいというのもむずかしくなった。それでしょっちゅう小便をもらしていた。
自分が人と同じように生きていく資格がないのだとしたら、自分という存在はいったいなにか。今度は恥ずかしさが分からなくなった。同級生がいう恥ずかしさ──たとえば学校で大便をするだの、ウンコを踏むだの、女子と親しく遊ぶだのといったたわいのない、しかしわけの分からない恥ずかしさ──を、自分はそもそも感じる必要がないのではないか。結果、なぜかパンツをずりおろして登下校していた(多分、恥ずかしいという気持ちと自分の性別を試していた)。そのうち身体の動かしかたも分からなくなり、ぎくしゃくと身体を動かすようになった。そのような自分をロボットだと思いこんだ。小学校にあがって特殊学級の存在を知り、なぜ自分がそこにいないのかいぶかしんだ。
いつも母は、泣いている自分に、明日にはいいことがあるからと言い聞かせていた。しかし、あくる日になったらなったでまた明日はいいことがあるとくりかえす言動に、さらに混乱が加速した。そして、なにも理解できないのは、自分が人並み以下の存在だからなのだと結論づけた。自分のことを指さして笑う同級生や教師を見るにつけ、確信は深まるばかりだった。昏迷が昏迷をよび、顔から表情が消えた。無表情で怖いと同級生にいわれるので、いつも机につっぷしていた。
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たとえどんなに狭い世界でくらしていたとしても、置かれた現実に即して因果関係を結んでいけば、結んでいったなりの世界観ができあがる。そうしてできあがったいびつな世界観が世間から乖離していればしているほど、孤独と錯誤が深まる。そんな世界観を生みだしているのはまさに自分なわけだが、孤独であればあるほどそのとりこになる。まさに悪循環。しかし、独力での脱却はむずかしい。
ギフテッドの定義が分からないけど、私もそこそこ増田と似たような経験をしてきたよ。 普通にしているのに笑われたり、自分をずっと否定して生きていたり。 今でもその傷は癒えない...
なんでもかんでも理屈で考えること自体が、実は普通のことではないんですよね。 理屈なんてないことまで理屈で考えようとするからわからなくなる。わからないからまた理屈をつける...
私もすべて理屈で考えますが、「理屈が嫌いな人が確率的に存在し、しかもその確率は日本において80%より高い(という事前確率がある)」という理屈を考えています。この理屈を前提...
最初に反応した者です。 確かに匿名の場では難しいかもしれませんね。 2chなんかだと密かに交流があったりするのですが、はてなだと難しいですよね。 私自身は病気のようなものを抱...
コメントありがとうございます! 多分ですが、あなたと私は、気質として、かなり似たところがあると思います。 これもまた多分ですが、実際に知能指数を計ったら、相当高い結果にな...
こういうのを見ると、ギフテッドというのも、障害の一種であると思える。 世間一般と同調することができないという点でね。