2020-04-02

"マスク2枚"から感じる根深問題

1住所当たり2枚の布マスクを配布の方針 安倍首相

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200401/k10012362911000.html

新型コロナウィルスについて、本日発表されたこマスク2枚を全世帯に配布する政府の決定について、ほとんど日本国民が納得いかない対応だったと思う。なぜ納得行かない理由については各記事SNS投稿などにたくさん書かれているのでここでは省くことにする。

ここで書きたいのはなぜそのような決定がなされてしまったのかということについて、私の思ったことを書いていきたいと思う。

まず、この決定に至るまで多数の案があり、多数の有識者が関わり、決して適当ではなく真剣議論した結果、今回の決定になったと考えている。そのようなプロセスを踏んだにも関わらずなぜこのような結果になったか。それは一言でいうとリーダーシップの欠如だと思う。

安倍首相リーダーシップが欠如しているといえばそれまでだが、問題はそれだけでは収まらないと思う。国民感情としては困っている人たちにできるだけ現金の形で国から保証が出ることを望んでいるはずだ。例えばヨーロッパ諸国は今回の影響により給料をもらえなかった人たちに直接現金給付する形になっている。一方、アメリカは一律で国民現金給付される形になっている。

ただ、それらの決定を下すには国の予算が足りるのか、公平性は保たれるのか、お金給付する基準をどう設けるのかなど、ありとあらゆる問題が降ってくる。とても1,2週間程度で結論が出せるものではなく、先に意思決定をしてしま必要がある。ヨーロッパ諸国アメリカはその意思決定を先にしてしまい、その後に具体的にどうするかの対策を練るのだと予想している。

問題なのは日本がこの意思決定ができないことだと思う。どうしてもでてきた案の問題点を先に考えてしまい、意思決定ができない、もしくは意思決定が大幅に遅れてしまうのだ。今回ヨーロッパアメリカが行ったような意思決定ができなかったのがこれが原因だと思っている。また、日本人は同調性を大事にするので、一人のリーダーシップを持った意見よりみんなが納得できる意見のほうが大事という側面もある。

このようなことから、実際に実現可能な案、かつ感染拡大を抑える目的意見が集中し、国民が望んでいるが実現が難しい案が無視され、結果としてマスク2枚になったと考えている。

今回の結果として政府国民の信頼を失い、自分たちの首を締める形になった。意思決定に関わった人の中にはこのような結果になると予想した人もいると思う。ただ、大多数の意見により今回の決定になったため、角を立てることができなかったのだと思う。

上記の通り、結局は今回の決定も、今日本が抱えているリーダーシップの欠如に起因するものだと思っている。世界トップ企業が生まれないのもこのリーダーシップの欠如だと随分前から言われてる気がする。教育観点からこの部分を変えていかない今回のような有事の際に大きなリスクを負ってしまうことになる。

ただ、同調性というは良い面もあり、犯罪が少ないことや、時間をかけてクオリティの高いものを生み出す力やプラスに働くこともある。

今回のマスク2枚事件を教訓に日本がより良い方向に向かってくれることを願っています

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