「そんなの当たり前でしょ!?」と息巻いている画面の向こうの聖人君子諸君、ちょっと落ち着いて読んてほしい。
だって、楽だから。特に努力しなくても、自分より下の存在がいる。こんなにコスパのいい話ってある?
自分は容姿も優れないし、特別な才能も持っていない。勉強スポーツどれも中途半端で、全体的に見ると他人より劣っていることのほうが多い。その上めんどくさがりで、努力をするのが大嫌い。特に夢中になることもなく、ぼんやり毎日過ごしてる。
そんなクズであっても、誰かの上に立つ、支配する立場になるというのは気分がいいものだ。本来ならば己の才能を発揮し、たゆまぬ努力をもってして、人はその立場を手に入れる。学生だったら委員長、部長。社会人だったら管理職。しかし、怠け者の自分にはとてもそんなことはできない。
面倒なことはしたくない、でも人の上に立って偉ぶりたい……そんなときに便利なのが、差別だ。
差別はお手軽だ。無条件に相手を見下すことができる。社会的に高い地位に上り詰めなくても、自分より立場の低い存在がある。劣っている存在がある。
それは安心感がある。さらに女性というのは身近な存在で、人種や民族差別より見下せる総数が多い。実際に腕力、体格という点では、女性は男性より劣っている。暴力をふるえば簡単に圧倒することができる相手なのだ。
男に生まれた時点で、自分より弱い存在がある。なんて簡単なんだろう。クズ人間にとって、これほどありがたいことはない。なんの取り柄もない自分にも、見下せる相手がいるのだ。こき下ろせる相手がいるのだ。
ここでタイトルにもどる。
そんな「自分より弱い者」のいる立場で、女性差別をしない男性はえらいと思う。自分なら、その安心感に屈服する。この便利な立場を享受する。
クズ人間の自分にも唯一叩ける相手なもんだから、徹底的に叩く。すかっとする。生意気な反論が来れば女性器の蔑称を上げて「これだから(笑)」とでも言っておけば済む。語彙力のない自分には他人を言い負かす能力などないが、女相手ならこれで論破できる。リアルでだって同じだ。最悪、ぶん殴っておけば相手は黙る。
しかし世の中の男性の大半はそんな差別を行っていない。むしろ、世の流れは確実に、差別をなくす方向に動いてきた。
ほんとにえらいと思う。よくこの誘惑に打ち勝ってきたね。
最近はmetoo運動なども話題になり、女性の立場向上はますますめざましいものがある。と同時に心配でもある。男性というだけで、「誰かより上」という安寧に浸ることができた愚か者たちの居場所が、脅かされつつあるからだ。彼らは焦るだろう。自分の立場が相対的に低くなることに、危機感を覚えるだろう。縋ろうとするだろう。女性の立場が向上していく一方で、女性叩きも加熱していくのではないか?私の心配はそこだ。無能な男に唯一許された、「女性よりは上」という安心感。彼らの牙城が崩れたときの、捨て身の攻撃。
杞憂だといいのだけれど。
連投になっちゃってた。ごめんね。
あーあ、またありもしない「女性差別」を書いてる奴がいるよ むしろ、今は「男性差別」が主流。
「男性差別」と言いながら「女性差別」する奴も居るんだよなぁ。
そんな奴いるか? 例えばどういう分野だ? まさか、女性専用車両反対派のこととか言わないよな? あれは「男性差別」に反対する反差別運動だかんな?