ある日、右翼系のデモ行進があった関係でバスが大幅に遅延したことがあった。
(デモをやる数日前からバス停に遅延する恐れがある旨の貼り紙はしたが、まぁ皆が皆見るわけじゃない)
「バス停でずっと待たされているから、スーパーで買った肉が腐る!弁償しろ!」
遅延も、待たせてしまっているのも事実だ。丁重にお詫びし、後日、上司が菓子折りをもって謝罪しに行った。
が、まだ気が済まなかったのか、そのお客様は、お客様からクレーマーへとクラスチェンジした。
内容は、バスの運転士の態度が気に入らないこと。運転士の特定をするべく乗ったバスの時間帯や区間など具体的なことを聞こうとすると無言→砂嵐の音
また、日頃の愚痴(バスに関係ないこと)でも電話をかけてくる。一方的に喋り、言葉に詰まると砂嵐の音
そういう装置があることを初めて知った。
ある日は、バスロータリーの路上の上で体育座りしてきた。運転士が注意するも、聞く耳を持たない。
他の乗客も困惑するが、クレーマーに対して注意はしなかったようだ。
またある日は、自身の子供とバスに乗車し、子供を車内でローラースケートさせる。
車内で滑らせていたそうだ。
運転士が注意するも「うるさい!何をしようが金払っているんだから自由にさせろ!」と逆ギレ
運転士は怯まず「安全な運行を妨げるならあなた方はもう客でも何でもない。次のバス停で降りてください。」
その時は周りの乗客も「そうだ!早く降りろ!!」と囃し立てる
クレーマーは「こっちは金払ってんだよ!」運転士「お金まだ頂いてませんし、いらないんで早く降りてください。」
クレーマーぶつぶつ言いながら子供と降り、その直後に文句を言いに電話をかけてきた。
アポをとり、一度営業所まで来てもらった。(話を詳しく聞くという名目で)
来てもらって、話を聞いたが最初の遅延以外の苦情に関してはこちらにはあまり非のない内容であった。
上司は非のない部分に関しては断固としてお詫びせず、迷惑行為を止めてもらうよう強く要望していた。
私は電話越しの対応や、車内カメラでしか見たことがなかったが、実際に姿を見てみたら
機嫌のいいときと悪いときの差がとても激しいタイプのようだった。
苦情から論点をうまくずらしていき、世間話や身の上話に持っていった上司によると、そのクレーマーは心の病気を患っていて
薬を服用したりもしているとのことだった。
そう考えると、その心の病気になってしまった背景とか想像すると、責め立てるのもなんか申し訳なく感じてしまった。
上司は「病気は病気でも、迷惑行為は迷惑行為だからね。免罪符にはならないよ」と言って
その後も何かあれば然るべき対処を取ると釘をさしていた。
クレーマーは対策を考えて次のクレーム先へと飛び立ったと予想