次男が小学二年の時、ある日の深夜
横で物音がするから目覚めたらひきつけを起こしてた。
本当にあれは焦る、知識として持ってても死んでしまうんじゃないかと恐怖に襲われる。
そこから一月に二回就寝時に発作を起こし、検査の結果良性小児部分てんかんと診断された。
薬が良く効き、服薬開始後一回の発作を最後にその後発作はおきてない。
このまま経過順調なら中学卒業と同時に減薬して高校在学中に治療終了を目指すらしい。
そこから9年が経過した。
薬を飲んでる以外はいたって健康、野球に燃え筋トレに燃える中学生だ。
その間に次男が精神的に荒れてたことがある、
一時期立て続けに起こった、てんかん患者が起こした車での事故のニュースだ。
ニュースの第一報を聞いてとんでもないことが起きたと思った。
なんだこれは、発作が起きていてなぜ車を運転する、なぜ薬を飲まない。
なんで同じ病名がついているだけでこんなクズと一緒のカテゴリに分けられないといけないのか。
ニュースを見て、これは僕と一緒の病気なのと暗い顔で言う次男に
あなたはこのままきちんと治療を続けていけば免許をとる年齢までには治る可能性の高い病気だ。
これは自分のことだけしか考えない、間違った大人が起こした事件だ。
絶対にあなたをそういう大人にはさせない。自分とあなたの家族を信じなさい。
大人でてんかんでも、きちんと薬を飲んで治療を受けて、働いたり生活してる人なんてたくさんいる。
だけどそういう人は何も起こさないで静かに生活してるからニュースにならないだけなんだ。
何度も何度も言い聞かせてもニュースが流れるたびに暗い顔をしてた。
そしたら同時期に、子供の頃に僕もひきつけで薬飲んでたって人に三人会った。
みんな年齢は違えど普通に働いて家庭を持つお父さん。一人は野球のコーチだった。
次男はその人たちを見て、なんだきちんとした大人になれるんだって安心したみたいだった。
てんかん発作が二年以上なくて医師がOKを出したら運転免許を取れる、ここまではわかる。
てんかんってだけで差別されて免許取得を許されなかった、きちんと治療に励む患者に道を開いてくれたんだろう。
たしかに差別はよくない、でも合理的な区別は受け入れるべきだ。
発作が起きていたり、血液検査したら服薬してない、定期的な通院検査をしないなど、一度は与えた免許に問題が起これば
医師から公安委員会に通報義務をつけたらいいじゃないか。こういう時だけ個人情報っていうのはずるい。
もちろん患者が免許を取得、更新するときの告知内容に虚偽があれば大きい金額の罰金をつけるべきだ。
事件の加害者は医師から運転をやめるように指導されていたってどういうことだ。
てんかん協会は患者の権利を本当に守る気なら、間違った患者にお前らのせいで迷惑してるんだと怒れ。
それを率先してこそ、きちんと治療をしつつ日常生活をおくる患者が生きやすくなるんじゃないか?
権利だけ主張するから間違ってるんだ、間違った時の罰則も提案するべきだ。
てんかんだけじゃなく、意識消失など、運転に支障がある病気は診断の時点で公安委員会への通報を行うべきだ。
例えばアルツハイマーが進行しても本人が希望できる免許を維持できる今はどうかしてる。
逆行する老人なんてニュースにもはや驚きを感じないことが恐ろしい。
なんでこんなこと書きたくなったかっていうと
次男がiPhoneをいじってて、てんかん患者叩きの書き込みみつけて暗くなってたからだ。
どうしたのって聞いたら見せてくれた。まあ内容はまあありがちなキチガイとかてんかん患者死ねとか。
こういう雑音を聞き流せるようになろうね、だってあなたなんにも悪いことしてないし。
何回も言葉をかえて同じこと言ってたら少し顔が明るくなった。