2024-04-08

推しアイドル卒業する

私は俗にいう地下アイドルオタクをしている。

今まで色々なジャンルに身を置いてきたが彼女が生まれて初めての女の子推しだった。

出会いTwitterで流れてきた自撮りが可愛くて、リツイートしたあとに○○ちゃんって子可愛いと呟いた。その時は何も期待していなかったしすぐ忘れてしまうことだと思っていたが違った、リプライが返ってきたのだ。

今度無料ライブがあるから興味があったら来てねという趣旨。びっくりした、リプライ送っていいんだって

予定を確認すると行ける日程で、悩んだ結果私は初めて地下アイドルライブに参加することになった。

そこからあれよあれよとハマっていきライブ以外にも撮影会配信オンラインチェキオフ会にも足繁く通いお菓子から洋服までいろんなプレゼントもしていた。

私はどちらかというと同担拒否気味の気持ち悪いアイドルオタクだったと思う。もちろん嫌いなオタクもたくさんいるし、そんな人たちと一緒にされるのは嫌だ。だからこそ、嫌われないように言動に気をつけて、身だしなみにも気を遣うようにしていた。

おかげで多分、多分だけどオキニだったと思う。

推しはいつも私の前でニコニコしてくれていた。

体調が悪い時や病んでいる時は心配してくれた。

あげた服のセンスを褒めてくれるしバレンタインチョコレートが美味しくて感動していたらしい。

それが嬉しかった。

推し喧嘩したことのある人もいるかもしれないが私は推しオタクが対等な関係なわけないと思っている、喧嘩するほど仲が良いは通用しない。一回喧嘩したら出禁に一歩前進だ。そう考えている。

気がつくと2年が経っていた。

今までのオタ活の中でも2年間も1人の人間を推すのは珍しい、だからこの時間がずっと続くと思っていた。

その反面、少しだけ薄々とその時が来るんだろうなというのは感じていた。

地下アイドルが人気を得るにはやはりSNSバズるのが手っ取り早い、さらに言えば、言い方は悪いが脱げば割とインプレッションは伸びる、元々グラビアに力も入れていたしスタイルも良い推しにとってはチャンスだと思う。でも推しは違った。正々堂々ビジュアル勝負しようとしていた。でもライバルは多く、可愛いのが当たり前な世界、なかなか上手くいかなかった。なかなか自撮りが伸びないと落ち込んでいたのも知っている。でも私は頑張って毎日自撮りをあげて、配信を頑張って、TikTokもやる気あった推しが大好きだった。

明らかに他のアイドルグループのが事務所に推されていても、推しより可愛くないアイドルエロ自撮りでバズっても、現場からしづおまいつな人たちが減っても、頑張って応援した。いつか報われると思ったいたから。

ある時期からしづSNS更新が減っていった。配信もしなくなり、TikTok更新も減った。さらオンラインチェキも人が集まる時間帯ではなくど深夜にやっていたりすることもあった。

私は不安で、でもきっと疲れているんだろうなとか、忙しいのかなとかそう思って自分を誤魔化した。

不安は的中した。

ある日、推しツイートの通知をつけているためいつもと同じように通知が来ており、ラーメンを啜りながら私はなんとなくスマホを見る。

「現体制終了のお知らせ

そこには推しグループ卒業する趣旨のお知らせが添付されていた。

頭が真っ白になって、食べていたラーメンの味もよく覚えていない。なんなら味がしなかった気もする。

地下アイドルグループ卒業や脱退なんて当たり前ではあるが、私は違った、だって初めての推しから

あれよあれよとラストライブ最後オフ会最後地方遠征などの予定が決まり嵐が来たのかと思うくらい次々といろんな予定がたっていく。

私はそれを受け入れられなかった。

怒りや悲しみの感情おかしくなりそうだった。

そんな中1組のアーティストに再熱した。

きっとこの人たちはずっとこのままでいてくれる、そう思って現実逃避のようにのめり込んだ。気がついたら通知をつけた推しツイートから目を逸らし、おはようツイートリプライもしなくなった。それでもなんか元気に生きていけたし、厄介なオタク運営方針への愚痴などで落ち込まなくなったし世界が明るく見えた。

ある日なんとなく通知を見るとオンラインチェキの予約が始まっていた。なんとなくその日は話したい気分だったので久しぶりに推しと話した。

「そう言えば○ちゃん最近ツイートしないけど、浮上すると○○の話ばっかりしてるね、ウケる。でもそれで楽しかったら私も嬉しい。」

何を言われたのか一瞬わからなかった。

考えた結果、推しがこまめに私のツイートを見ていることがわかった。

そこからなんの話したか覚えてなくて、チェキもなんてコメントが書いてあるのか怖くていまだに見れていない。

正直、そんなこと言わないで欲しい。

私のことなんて見てくれなくていい、現実逃避してるだけなんだから現実なんか辛いだけなんだから、当たり前じゃないかあなたが居なくなるから私はずっとそのアーティストの話をしてる。

「辛いことは考えなくていいから他のライブ行って元気つけてもらってね。」

そう言ってくれた。

そんなこと言わないで欲しい。

現実逃避世界は明るかった。でも辛い現実と向き合うと、通知をつけたツイートとも、おはようツイートへのリプライだって、ずっと見てたし私もおはよう今日洗濯物回さないとって言いたかったしインスタントラーメン食べたって話したら一緒だねって、私はずっとそういう話をしてたかった。

現実逃避しながらも度々推しのことを考えていた私はその度に自然とと涙が止まんなくなり、声が漏れて、気がつくと号泣していた。

これから人生決断をしてアイドルを一度卒業する人間にずっと今のままでいてなんて、そんな自己都合な感情をぶつけられない。ぶつけても何も変わらないし困らせるだけなのに、私は涙が止まらなくて、悲しくて、ずっと応援して優しく送り出してこれからも頑張ってねとは言えない。だってまだ応援したいから。

いつか、いつになるかわからないが、泣かずにこの話ができれば良いなと思い、ここに気持ち昇華させるために記事を書いた。

最後に、こうして記事を書いても推し卒業する。

わかっている。

でも、いつか推しが転生したり、また会えた時、この感情を共有してまた笑えたら私はきっと報われる。

最初最後の、大好きな女の子へ。ありがとう

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