どの業界でも存在する企業体質だ、と思った反面、個人的には今後活躍する若い世代に残したくない企業体質である。
この企業は、小学生対象の中学校受験対策から個別指導、大学受験対策まで行っている企業だ。
会社の主部門は小学生対象部門。私は大学受験対策の一部部門で働いていた。少し特徴のある部門だったが、私の強みが活かせると考え転職したのだった。
強みが活かせると考え入社はしたものの、すぐに企業の実情を知ることとなった。
・上層部からの一方通行なありがたいお話を1時間聞くだけの名ばかり会議。
・利益第一主義体質から行われる売り上げを作るための不要な講座作成。
などだ。
「指導」が「売上」に繋がり、「結果」に繋がる。その「結果」を見て翌年顧客が来る、という自分なりのビジョンを掲げていたがこの会社はそうではなかったらしい。
教育業ではあるが、同僚と話をするのは「指導」の話ではなく、いかに売上を作るか、いかに人を集めるかであった。
とにかくその年の売上、前年に対して決められたパーセンテージを超えれば、達成。
要は、入学後お金さえ落としてくれればあとは授業だけ出席させばよい。退学だけ阻止すればよいよね。釣った魚には餌なんてあげないよ、だ。
悪天候で流れた授業の補講は行わなくて良い、なんて仕組みを聞いたときには驚いたものだ。
今年も合宿にいく?らしい。行かなければ前年と比べて売上が下がってしまうからな。
しかし、教育業とはいえ株式会社である。会社の目的は利益の追求。
我々の評価も「売上」すなわち予算の達成で決まる会社だった。「指導」や「受験結果」については一切評価基準にはなかった。
会社なので慈善事業ではない、利益を追求する必要があるのはわからなくもない。
一方で利益について、予算が達成できていない、予算に対して大きく乖離がある、その場合は前述の会議で上司からつるし上げをされるわけだ。
立地的に集客が厳しい校舎もあった。エリア的に集めていたが、予算があり得ない数値になっていた。予算未達なだけでつるし上げをされていた校舎もある。
他の受験部門や個別指導部門では、それこそビッグモーターのようにLINEからつるし上げをされていたとも話に聞く。
経営層からすれば我々のような一校舎の長は「売上」を生み出す「労働力」でしかなく、「売上」を生み出せない「予算」を達成できないのはただお前の頑張りが足りないだけと思っていたのだろう。
私の在籍していた部門は、退職前には予算達成が厳しい数値になっていた。
以前までのブランドを活かせず、入学者数にどの校舎も苦しんでいた。おそらく、コロナ禍による家計の急変、物価高騰による教育費が家計に与える影響増、そして、ブランドの信用を失いはじめたなどだろう。
その際、上長や部門長に近い人間から言われたのは「このままじゃ働く校舎がなくなるよ?」「原因は何だと思う?」だ。
上長・部門長にあたる人間はこの状況について、原因を見つけようとせず校舎の責任に投げたのだった。
彼らも予算未達についてその上の経営陣に晒し上げにされたのを我々に落としているだけだったのだ。
教育業ならば利益最優先ではなく、全うな「指導」を対価に顧客からお金を頂く仕事がしたいと思ったこと。
自分自身が納得し、顧客に対して必要なものを提供したいと思ったからだ。
・見せ方が上手い
だ。
私が在籍していた企業も見せ方は上手かった。誠実さ、人が一番です、優先すべきは人です、なんて述べておきながら、実情見ているのは金だった。
顧客となる方々は難しいとは思うが、そのような企業を「見抜く力」が今後要求されるのだろうと、思ったニュースであった。
ビッグモーターでは、店舗の店長がうつ病を発症した、そんなニュースも流れていた。
どの業界でもこのような企業体質ばかりでは、これからの社会で働く若い世代も働きにくいであろう。
利益至上主義で人に顧みない企業はすべて体質を改めてほしいものだ。
個人的には体質は変わらないと思っている。ビッグモーターや私の勤めていた企業をはじめ、このような企業は顧客から信用を失い、選ばれなくなり、倒産して欲しいのが私個人の願いだ。
そして、これから活躍する若い世代が自信をもって納得して働くける環境を作る、そう私自身を戒めるニュースでもあった。
つたない文章であった。お目汚し失礼した。
しっかり読んだよ。