2021-10-19

政策よりも表現の自由大事キモオタ

共産党の件で「キモオタ共は政党政策経済対策よりも自分のオナネタしか興味がないのか!」みたいなご意見を時折見かける。少なくとも自分は完全にそう。

自分の両親はともに大した技能もない高卒低賃金人間で、しか高卒同士のアホさゆえに結婚し、あろうことかロクな将来設計もせず子供を作りやがった。当然そんなんで生活がうまく行くはずもなかった。

サビ残パワハラ上等のふざけた労働環境の中で精神をすり減らした両親が頻繁に喧嘩を繰り広げる家で育った自分は、奨学金に頼りつつ辛うじて底辺大学こそ出たものの、結局は低賃金仕事にたどり着いた。

特に将来の目標希望もなく、結婚したいとも子供を欲しいとも思わない。自分がそれをすれば両親と同じ、あるいはもっとひどい失敗を繰り返すだけなのは目に見えている。

今の自分はいゆるオタクコンテンツだけを楽しみにどうにか生きている。ゲームアニメ漫画……昨今様々な争点になっている男性向けポルノコンテンツを含む……を消費し、僅かに供給することで、日々の生活を営んでいる。

趣味というのは本来日常息抜きとしてあるべきなのだろうけど、貯蓄も将来設計も組みようがない状況では、趣味はどうにか日々を生きるための希望であり目標に他ならない。オタクコンテンツ自分生活にとって文字通りの生命線だ。

そんな自分にとって、そこへの規制というのは文字通り生死に関わる事象であって、紛れもなく他の政策課題に比べて重視すべき問題だという事になる。政策がクソで経済がクソでも、それさえあれば辛うじて生きていける、その対象自分にとってはオタクコンテンツなのだ

思えば物心ついてから何度かの政権交代があって、自民党政権の期間においても、小泉改革アベノミクス、その他色々な騒ぎがあった。国政に限らず、まさに地元人間として小池都知事都民ファーストの会が都政で勢力を伸ばしていく過程も見ていた。

しかし、事前に色々と魅力的な事を言っていた政党政治家が、いざ選挙に勝ったところで、体感としてそれで景気が上向いたとか、生活が良くなったとか、そういう記憶ほとんどない。

お前とお前の家庭がクソなだけだと言われればそれまでの話だけど、選挙の結果によって何かが変わる、世の中が良くなる、というのはファンタジーに思える。歳を重ねるごとに、守られず、翻され、風化していった公約の印象ばかりが積み重なっていく。

選挙権を得てからは欠かさず投票に行き、極力政党を気にせず、可能な限り労働問題若者向けの政策など掲げる候補を重視して投票してきた。自分のような人間が減る社会に近づくならそれは良いことのはずだと思っていた。

しかし、そうして選んでいった投票先はどうも泡沫同然の無所属候補になりがちで、彼らは大半爪痕すら残せず選挙戦を終える。彼らの主張や、そこに投票した自分の票は、どこにも反映されず消えていく。

時にはマトモな政党の推薦をもらっている有力候補の主張を気に入って、首尾よくそいつが国政まで行ったこともあった。そいつがその後何か業績を残した覚えはないし、そいつの主張していた内容が何かに反映された記憶もない。

そんな事を繰り返した結果、今や自分投票に行っているのは「オタクが・若者が、選挙にも行かずに偉そうに~」という意見対象範囲になるのが気に障るというだけで、一票で政治が変わるとか、その手の若者向けメッセージほとんど詐欺に近いと思っている。変わったことないし。

壺型と形容されるような日本人口ピラミッドにあって、一番膨らんでいる高齢者層が一番票と金権力を持っているのは当然の話で、今から多少なり若者投票率が上がったところで、この状況がひっくり返る可能性はないんじゃないのかと思う。

そもそも少子化対策とか若者への支援とかそういうのは大前提として国家運営上の重大問題のはずで、国の未来を考えるなら、若者投票率の高低に関わらずもっと議論され争点として扱われて然るべき問題じゃないのか。

そういう各政党の争点選択おかしさや政治的主張のズレみたいなものが、全て「若者投票に行かないこと」に起因しているような主張は、それ自体政治における若者軽視の姿勢の現れで、責任転嫁に他ならない……などと憤っていた時期もあった。正直今はもうどうでもいい。

自民も旧民主系も共産も、その他政党も色々言ってはいるが、どうせどこが何をやっても大して公約は守られないし、自分や両親の生活状況が良くなるわけでもない。そういう意味で、自分にとって大半の政策は、まあ部分的にでも実現するならいいかもね、程度の事項にすぎない。

しか自分生活に直結するオタクコンテンツへの規制だけは別だ。これも他の公約同様、適当に守られず立ち消えるの程度のものかもしれないが、万に一つでも規制強化の可能性が生まれるのなら、その意図を持つ政治家政党に対して票を投じることはできない。

  • 表現の自由は政策の話ではないのなら なぜ政党はそんな話を出したのだろうか

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