2021-07-18

anond:20210717115637

キャラクターの成長ー変化という観点から考える

ブライアンポール・ウォーカー

 地方警察警察官、FBIに命ぜられ潜入捜査官をしている。

 潜入先の一味に(特にヒロインに)情がうつり、最後は潜入捜査であることを捨てる。

 前半では潜入捜査であることにそれなりにやりがいを感じているっぽいんだよね。成果が上げられなくてパワハラを受けている程度で。

 ルーク・スカイウォーカーみたいに、最初から「あーこのくだらない田舎生活から抜け出したい」みたいにクサクサしてないし「この捜査成功させてまわりのやつらを見返してやるぜ」みたいな野心もない。

 前半の命がけでドミニクヴィン・ディーゼル)を助けるところはヒーロームーブで、事実ドミニクの信頼を勝ち取る役に立ってるんだけど、その後実は潜入捜査官だったというサプライズが挟まれるので成功させるための功利的行動だったのか、と観客は思っちゃう

ドミニク・トレット(ドム

 ファミリー(妹、近所の幼馴染の悪ガキ、ADHD?のメカ天才等)を大切にする凄腕の走り屋ゼロヨンレースの約10秒間だけが井之頭五郎一人飯を食べる時ぐらい心静かで、豊かで・・・ポエム述べるタイプ

 走り屋になった理由がレーサーだった父親の影響。生前の父が仕立てた残したモンスターマシンに乗るのが(目の前で事故死してるので)怖い、というのがクライマックス解決されるトラウマなんだけど、それ以外のときキャラクター不連続で、唐突感がある。

 実は夜な夜なトラックを〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇団のリーダー

 この正体の方は比較的後半まで伏せられているので、FBI捜査官にむかってブライアンが「あいつを◎◎だと決めつけるなんておかしい」という抗議に肩入れしていた観客は虚しくなっちゃう。

 最後ブライアンは、ドムファミリーを助けるため、警官としての職務FBI下働きであることを優先するのをやめる。

(1)ヒロインに嫌われてもいいかメンバーの命を救うために警官であるという正体を明かす という犠牲 (2)警官としての職務放棄してドムの逃亡を幇助する という犠牲の2段なのももやっとする一因かな。

 ドム最後ピンチから抜け出す手段が「100%自分の力で勝ち取った」と言えず、ブライアンに恵んでもらった、ように見えるのも、もやっとする一因。

 あんまり完璧ピタッとスカっとしない方が作品としての寿命が延びる(ex.TVエヴァンゲリオン富野キャラクター)ので、結果的にはよかったんだろう。

 

記事への反応 -
  • 最初のやつね。 2001年の映画なんだけど、悪者がトレーラートラック襲撃で荒稼ぎしている。そのコンテナの積み荷はテレビデオ、DVDデッキ、デジカメといった電化製品。大型テレビも...

    • キャラクターの成長ー変化という観点から考える ・ブライアン(ポール・ウォーカー)  地方警察の警察官、FBIに命ぜられ潜入捜査官をしている。  潜入先の一味に(特にヒロインに...

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