字書きは読まれない。ツイッターで度々話題に上がる。するとこんな話題も出てくる。
はたから見ていてこの意見を鵜呑みにしていたがここ半年で別の説が私の中で生まれた。
私が身を置いているのは大手でもないが人の出入りも作品もそこそこある中規模ジャンルだ。ハマっているカプも王道ではないが供給が潤っている状態。そこに一人の字書きと二人の絵師がいた。
私はただのROM専。大昔にちやほやされたくて絵に挑戦して挫折し、字なら誰でもいけるだろと挑戦しやはり挫折したクソ雑魚。
神絵師は私がフォローしたときにはすでに神字書きのファンだった。神字書きが作品を上げればRTし、空リプで「はぁ…すき…」とつぶやき、神字書きが萌語りをすればそれもRTし「最高」と空リプを飛ばしていた。
そんなある日、神絵師の描いた漫画に神字書きが感想を飛ばした。「素敵です~ニコマ目のあれって○巻のあのネタですか?かわいいですね!」みたいに簡単なもの。
だが神絵師の狂喜乱舞ぶりはすごかった。「ホビャアアアアアア!!!!神字書きさん!!!!!そうですそんな細かいところに気がつくなんて流石です~~~~~~!!!!!」などとテンションの高い返信をし、いかに自分が神字書きの作品が好きかを語りだした。若干引いた。同時に親近感も湧いた。
そこから二人の交流が始まり、神絵師はファンアートを贈り始める。神絵師もテンションの高いリプをするようになり、時々引きつつも微笑ましく見守っていた。
だがそれを面白く思わないものもいる。嫉妬絵師だ。神絵師が狂喜乱舞するたびに不機嫌になり、字書きは絵師にすり寄ってきてうざいから嫌いだのと愚痴を言い始める。
字書きの作品が読まれなくて辛いなどのつぶやきが回りだせばこうやって僻むところが嫌いだといい、字書きが絵師に依頼せず本の表紙を作る方法などが出回ればいちいち絵師に対抗意識むき出しにしてくるのが浅ましいと言う。それを裏垢でやればいいのに表でやるものだから目に見えて神絵師からの好感度は下がっていった。
神絵師の誕生日の日、神絵師に多くのお祝いの言葉が届く中、神字書きがプレゼントをした。神絵師のイラストのネタを取り入れた神絵師の好きなシチュエーションの小説だ。神絵師の狂喜乱舞ぶりは今までで一番のものだった。贈られた直後はもちろん、数時間たってからも「また読んじゃった本当に嬉しい」とつぶやき、次の日になっても再度RTし感想をつぶやくほどだった。引く準備はしていたので大丈夫だった。
当然ながら嫉妬絵師はそれが面白くない。いつものように愚痴が始まるが、今回は一線を超えてしまった。
「あんなの神絵師さんの力でしょ。神絵師さんがいなければどうせ誰も読まない。わざわざイラストを小説化とか気持ち悪い」
ほとんど名指しだ。神絵師は嫉妬絵師からのお祝いの言葉にこう返事をする。
「ありがとうございます。私は神字書きさんが大好きです」たぶんブロックしたんだと思う。神字書きは何も言わず、神絵師もスッキリしたとだけつぶやいて終わった。
嫉妬絵師の暴れっぷりは凄まじかったが、今は落ち着いている。字書き叩きももうしなくなった。
あくまでも嫉妬絵師は神字書きが嫌いなだけで字書き自体が嫌いではなかったんだと思う。嫉妬のあまり相手をこき下ろし、そのために自分にはない属性を叩いていただけだった。もし神字書きが絵師だったとしたら「あんな下手くそ」とか「色使いが気持ち悪い」などと言っていたと思う。
こういうのって外から見ててわかるの? わかるほど見てるのにいいなとかくれないのなんで? いつも悲しい。ロム専は消費にだけ特化していていつも傲慢。