2019-11-03

絵描きコミッション地獄を見やす構造になってる

俺は企業案件の絵の依頼で現在食ってる。

https://togetter.com/li/1424967

この件が気の毒すぎるんだがこれサービス構造として仕方ない。

依頼側にクオリティコントロール委任されすぎなんだ殆ど既存コミッションサービスは。

そんで絵描きは絵を描くことにプライド持ってると思うんだが、サービス性質絵描きはただのお絵描きマシンで、依頼側はお絵描きマシンお金を払うと自分好みのカスタマイズされる絵が出てくると思いやす構造になってる。個人評価とかどうでも良くて「あ、この絵が好きだから頼もう」という構造になってる。分かりますか「絵描きとしての自分」は見られてないんですよ。

加えて依頼側は事前に制定した金額を、予め支払う。CtoCでのとりっぱぐれが発生しないようにするためなのだが、これによって依頼側は「もう金払ってるのに」という気持ち相手に依頼することになる。すると依頼側は強い立場になる(と思い込む)お絵描きマシンに金突っ込んだんだから、あとは私の納得のいく絵を出力してくれよ、と。

上記リンクの件はとんでもない言いがかりだなとしか思わんのだが、依頼側が加熱しているのには「先に金を払ってるんだ」という気持ち問題が強い。だがこの構造が無いとコミッションサービスは成立しない。故にこの問題は避けられないし今後も増えるでしょう。依頼側と絵描き側に精神的な断絶が大きいんだもん。絵描き側はプロとして仕事しようと思ってても、依頼側にとっては有象無象お絵描きマシンの一つが気にいったから金を突っ込もう、でしかない。そんでお絵描きマシンは日々増えている。そんで残念なことに絵描きの時給はクソ低い。絵にまつわる個人産業すべての値付けのせいだと思う。依頼側も完全に麻痺してる。(一部理解のあるクライアントはもちろん存在する)

そんな中で最近skebというサービス結構良いバランスになってる。

依頼側はほしい内容を送り金を払う、あとは待つだけ。絵描きは絵を用意して、納品ボタンを押したらそれで納品完了。依頼側からのリテイク云々は無い(出来ない)。絵描きが納品したらそれで完了さら著作権譲渡は一切無く、全て絵描き帰属することになっている。このサービスは、構造的にお絵描きマシンではなく、気に入った絵描きに金を払って自分リクエストを描かせる仕組みになっている。絵描き投げ銭したら絵が返ってくるような仕組みだ。リテイクも著作権譲渡も無いのだから、客はその時点でふるいにかけられる。その絵描きを好きだったり絵を好きだとか、この絵描きに◯◯を書いて欲しい、などお絵描きマシンではなくしっかりその絵描きへの依頼になる。加えてサービス外部での打ち合わせなどまで禁じている。依頼側にとにかく裁量が無い。一方で絵描き自分が納品裁量を持つから適当ものは描けない。ポートフォリオとして残るから適当な絵を収めることはリスクになり、ある程度緊張感を持った作業になる。

コミッションサービスとskeb、共に「欲しい絵を依頼する」に変わりないんだが、精神的な構造が前者は依頼側圧倒的優位、後者製作者側優位になっている。とくにフリーランスは、後者の方で金をもらえるような紐付けを普段活動の中でしていかないと絵で食っていくのは到底不可能だと思ってる。前者を続けるなら企業に入って粛々と絵を書いてた方が全然食えるし余計なトラブルも少ない。指名される立場にならない限り、こんなに日々有象無象絵描きが量産される中で飯食うとか夢のまた夢だ。そしてお絵描きマシンには地獄案件が降りかかる。

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