違法漫画サイトが話題になっているが、マジコン全盛期の時の方がヤバかった記憶がある。
もともとエミュを使ってromを起動して…なんていうのは一部の技術屋にしか出来なかった事だ。
一般人はアクションリプレイを使ってチートをするのも難しく、romを違法ダウンロードして起動…なんて出来るはずもなかった。
それが崩れたのがマジコンの登場だ。
「タダで色んなゲームが出来るらしい」
ポケモンの裏技が口コミで流行ったように、学生にとって魅力的なタダでゲームという話は瞬く間に広まった。
マジコンは、一般人がやるにはやや敷居が高いものの、慣れてしまえば高校生でも簡単に出来るレベルではあった。
あろうことか、その手順を優しく丁寧にブログで紹介する奴らが現れた。
DSのromは容量も小さく、簡単にダウンロード出来たのも大きい。
結果、ある者は大学生の兄ちゃんにやってもらい、ある物はクラスのオタク男子にやり方を教わり
まるで職人が技術を伝承するかの如く、善意でのマジコン継承が行われた。
当時の法律では、違法ダウンロードは犯罪ではなく、アップロード者のみ逮捕されるというルールがあった。
そしてゲームをアップロードするのは中華サイトやロシアサイトなので、ワルモノがいないという謎のアンダーグラウンド文化が発達した。
新作ですら即日romが上がるようになり「DSソフトはダウンロードしてタダでやるもの」と見なされていた。
一方、SONYのPSPも、マジコンほど改造は楽ではないが、それでもブログを見ながらやれば簡単に違法ダウンロード+ゲーム起動が出来るようになっていた。
モンハン全盛期、学生はこぞって違法ダウンロードをしたモンハンやPSPゲームで暇を潰していた。
ただ、DSよりもゲームROMの容量が大きく、マジコンの方が主に小学生に流行っていたと思う。
任天堂もさすがに対策を取り始め、ポケットモンスターなどでは違法ダウンロードされたromにブロックを仕掛けたが
それすらもハックされて、翌日には解除パッチなるものが登場する始末だった。
解除パッチの仕組みは、マジコンに魅了された小学生でも非常に簡単にできたので、違法ダウンロード文化が止まる事はなかった。
次世代機(3DS,PSVita)における超絶怒りのプロテクトによって、ようやくゲーム業界は違法ダウンロード文化の呪いから脱出することが出来た。
今思えば、最新ゲームが当日にタダでプレイできるのが当然という文化は異常だったと思う。
当時はDSをはじめゲーム業界に勢いがあったので、ゲーム業界を壊滅させるほどの打撃ではなかったが
さすがに子育てをする母親世代まで浸透して「ゲームはマジコンでやりなさい、タダなんでしょ」なんて台詞を聞いた時はヤバイと思った。
正規ソフトからROMを吸い取り、エミュで起動するのは合法だが、未だにゲーム業界がエミュに嫌悪感を持っているのは
マジコンに限らず、中古ゲームで済ませる人も同じくメーカーにとっては利益を奪われたようなもんなんだよな (おおっぴらには言わないけどみんな内心そう思っているのでは) ダウンロ...