まさか自分がやってしまうとは思わなかった。齢26にして漏らしてしまった。今日。しかも彼女の家で。
こんな内容はもちろん自分のブログに書けないので、脱糞にふさわしいこの場所で書き出したいと思う。不思議とつらい気持ちはなく、清々しい気分である。
以下、うんこというのは忍びないので、ブラウニーで統一させてもらう。
その日の東京は朝から薄べったい雲が空に延びていた。6時起床。思えばこの時から腸の状態が悪かった。
朝食を食べ、彼女は仕事の身支度、僕は休みなのでだらだらしていた。この間もずっと腹痛があって、なんだか危ないなという予感はしていた。
事態が変わったのは、彼女が家を出る9時ごろ。突然、僕の腸が、というか、僕の中のブラウニーが主張し始める。
出たい。ここから出して欲しい。
唐突なブラウニーの訴えに僕は焦った。普通ならば即トイレに駆け込むところだが、僕と彼女はまだ付き合って間もない。
熟年夫婦のような間柄ではないから、ブラウニーしてくる、と言ってトイレに行くわけにはいかないのだ。しかも腹を壊している時のブラウニーだ。
きっと強烈なサウンドを伴うだろう。壁の薄いアパートでは、破裂音が伝わってしまう。
僕は、自分を取り繕うよりかは恥を曝け出すことを選ぶ人間であるため、この時も、今の状態を素直に彼女に伝えた。
恥をしのんで言う、ブラウニーを出したいんだけれど、君がいるから恥ずかしくてトイレに行けないんだ。
そう伝えると、彼女は「わかった!じゃもう家でるね!!」と言って身支度を早々に終わらせてくれた。
彼女が急いでバッグを持ち、玄関へ走る。靴を履こうとしている。
本来なら玄関で見送るところ、この日は本当に限界だった。僕は「あかん!!」となぜか普段使うことのない関西弁を叫びながらトイレへ滑り込んだ。
彼女はもう靴を履いて出るはずだ、ズボンを脱いで早くすっきりしよう、と思ったその刹那、「しまった靴下忘れた!」という声と共に、騒がしい足音が近づいてきた。
彼女が部屋に戻ってきたのだ。
ここで僕はパニックになってしまった。僕の計画では、彼女が家の外に出た瞬間にズボンを脱ぎ、ブラウニーを射出する予定だった。
だがもう肛門は限界である。出さなければ。この時の僕はパニックになっていた。
ズボンを脱ぎ→座って→ブラウニーを出すという、人生で数千数万と行ってきたルーチンワークが脆く崩れ去った。僕はなぜかズボンを脱がずに便器に座ってしまった。そして出した。ズボンの中にブラウニーが溢れ出す。
さっきまで体の一部であった半固体の物質が、行き場を求め、狭いズボンの中でせいいっぱいの伸びをした。
彼女の「行ってくるね!」という声と、走る音。
古いアパートのドアが閉まる、がちゃんという軽い金属音が鳴り響くと、部屋は静寂に包まれた。
僕はその間も、依然として便器に座って動けないでいた。遠くから蝉の声がする。世界がやけに静かだ。後に残るのはただただ悪臭だけである。
冷静になった僕は、淡々と処理を行った。ズボン、パンツ、そしてブラウニーのついた便座、我が愛しの臀部。
優れたスポーツ選手は"ゾーン"に入ることができるというが、あの時の僕はまさしくその状態だった。
今自分がすべきこと、すべきでないこと、洗うべきもの、捨てるべきものが、まるで一流の軍師のように、頭の中に整然と並べられ、滞りなく処理されていった。
一通り清掃を終えると、僕は最後に、ブラウニー付きのパンツを成城石井のビニール袋に入れ、コンビニのゴミ箱に捨てにいくため外へ出た。
成城石井の袋は不透明のダークグレーだから、こういうときに役に立つ。いつ脱糞の当事者になるか分からないこの現代では、重要なライフハックだ。
コンビニでは、心の中で何べんも謝罪をしながら、高い商品を必要以上に買って、せめてもの罪滅ぼしにさせてもらった。本当にごめんなさい。
帰り道、どっさり買い込んだコンビニ袋の重さを感じながら、ゆったりと歩道を歩く。時刻はまだ9時半。
ふと、漏らしたことで、普通に用を足す時以上に、清々しく、爽やかな気分になっていることに気がついた。
平日の街は普段通りで、人が行き交い、車が走り、鳥が歌っている。
空はまだ曇っているが、気持ちのいい風が吹いていて、思ったよりも暑くない。
ヒモなの?
臭い。威力業務妨害。 anond:20170815102140
「 自分を取り繕うよりかは恥を曝け出すことを選ぶ人間であるため、この時も、今の状態を素直に彼女に伝えた。 」 これが できれば 大したものです ...
いやコンビにに家庭ごみ持ち込むなよ そのくだりのせいで一気に冷めたわ
ほんそれ というか何故そんな行動を・・・・・・
なんでブラウニー?ただ黒いだけのくっきーだよなと思ってぐぐって納得 ナッツのビジュアルが、うんこに混じったコーンそっくりだな