2017-04-30

まれつき茶髪の話と田舎の闇

他のエントリを見て思い出したので。

私は生まれつき髪が栗色というか、赤毛というか、茶色い。

田舎だったので小学校中学校は少人数でほぼ同じメンバーということもあり、特に悪く言われずに育った。

15歳、公立女子校高校入学

(公立なのに女子校?と思われるかもしれないが、私の住んでいた県はある程度の偏差値以上の公立高校は大抵男女別学なのだ)

しかしそこまでの進学校でもないため、自主自律という気風ではなく校則が厳しかった。

1年生の3月卒業式リハーサル後にそのまま体育館に残された。

「お前、その髪の毛どうした」。

ほとんど会話もしたことのない生徒指導担当が睨む。

まれつきだと説明するも信じてもらえず、私はわんわんと泣いてしまった。

その時は私があまりに泣くから「いや、退学になるとかじゃないから…まあ本当に地毛なら仕方ない」と解放された。

その半年後、2年生の夏。

月に1度の頭髪検査(パーマしてないかピアスしてないかチェック)の後にひとり残された。

先日とは違う、女性のめちゃくちゃ怖い体育教師に髪の色を詰められる。

まれつきなんですが、と話すと

「生まれつきかどうか、真実関係ない。その頭でうちの制服を着て歩いていたら、外部の人は〇〇高はそういう学校なのねと判断する」と冷たく言われた。

ええ…と思いながら、震える声で「エクステストレートパーマをしている子もいますが、その子たちは生まれつきのように見えるから規則違反であっても何も言われないんですね」とこぼしてしまった。

失言だった。

体育大卒彼女は鬼の首を取ったように、

「じゃあその友達名前を言ってごらん!あんたが告げ口したって言わないから!」と捲し立てた。

周りには他の教師もいたが、誰も何も言わず目を伏せていた。

体育教師地位が高い高校だったのだ。

私は答えられず、泣いているうちに授業時間になってしまい、なし崩しに保健室に行かされた。

私の成績は学年トップだったし、生徒会だってやっていた。それでも他の先生達は何も言ってくれなかった。

流石にその件は父親が来校し、担任と話して「生まれつきの赤毛」ということで処理された。

学年にもうひとり生まれつき茶色い子がいたが、その子は「色々言われるの面倒だから」と黒く染めていた。

1学年下にヨーロッパ系のハーフの子がいて、入学した時は栗色だった髪の毛も

信じられないことにいつのまにか黒くなっていた。

私はそれに倣えなかった。

父の抗議のおかげで「指導」がなくなっても、ふつふつとした憤りを抱えて受験勉強していた。

進学校でそれなりに必死こいて、なんとか現役で早慶に受かり、大嫌いな田舎を後にした。

もう10年も前のことだし、特定されても支障はない。

北関東高校で体育を教えていたA先生、私は今でも覚えています

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