2016-09-22

アトピーゾンビ二号が虐めで不登校になった

中学の時、アトピーゾンビと同じく、アトピーゾンビウイルス感染してる奴とクラスが一緒になった。

アトピーゾンビよりも症状がひどかった。

彼は顔と首の肌が赤く、カサカサと乾燥していた。首や体を掻く様は見てるだけで不快指数が高くなった。

おまけに重度のコミュ障で、声が小さく、挙動がキョドッテいて気持ち悪かった。

「こりゃ虐められるな」と思った。

クラスメイトの話によると、もともと明るい奴だったが、小学生の時にアトピーゾンビウイルス感染して容姿が醜くなって虐められるようになり精神おかしくなったようだ。

彼と話したことはないし、どんな人間なのかもよくわからないが、観察した限りでは悪い奴じゃなさそうだった。

から僕は、彼を心の中でアトピーゾンビ二号と呼ぶことにした。


彼はアトピーゾンビと共にスクールカーストの最底辺にいた。

いつも無気力でだるそうな目をしていた。自分のしょうもない人生に嫌気がさしていたのだろう。

悲しいことに顔面偏差値は高かった。だから余計辛かったのではないだろうか。

アトピーゾンビ不細工なので諦観できているが、顔面偏差値の高いゾンビは辛いだろうな。

これさえなければ人生楽しいのにといつも絶望していたのだろう。


クラスほとんどが虐めに加担していた。無関心だったのはアトピーゾンビを入れて三人だけだった。

小学校が同じだった奴が中心となって虐めていた。手慣れていたので、おそらく小学生の時にも虐めていたのだろう。

虐めは精神的なものだった。肌がキモイ風呂入ってんの?、ゾンビw、治るようにちゃんと努力しろよw、お前のまねw(肌を掻く真似をしながら)、無視などだ。

もちろんゾンビ二号を蹴ったり、ボールを投げつけたり、腕パンっていう遊びに強制参加させたりという肉体的ないじめもあった。

容姿に優れていて運動勉強もできて教師の評判もいい奴が「お!こいつ虐めてんの!?俺も混ぜて!」と言って楽しそうに一緒に虐めてた。

人生は生まれで決まるんだなと思った。


そんなこんなで数か月たっぷりクラスメイトに虐められたゾンビ二号。

彼が初めて学校を休んだ時、クラスがざわざわしていた。

教師教室にいないときクラスメイトの一人が「やったーwww」と両手を挙げて喜んだ。

それを見たクラスメイトがつられるように、

「ざまあみろw」

「もう学校こないでほしいww」

あいつがいない教室最高w」

キモイから虐められて当然だよね!」

ちょっとからかっただけで不登校とかww」

自殺すれば社会がきれいになるねw」

自殺してくんないかなーw」

「また学校来たら虐めようぜw」

いいねーw」

「虐められたくないなら努力しろって思う」

「ねー!不潔な自分が悪いのにね」

こんな感じのことをクラスメイトのほぼ全員が言いまくっていた。

教室が悪意に満ちた笑い声に満ちていた。

クラスメイト達の満足げで醜悪な表情をみて人間は醜いな。と思った。

同時に、次は自分が虐められる番なんじゃないかと恐怖と不安でドキドキビクビクして死にそうだった。

幸いにも虐められることはなかった。虐められなかった理由は今でも不明だ。




本当のことを言うと虐められなかった理由はなんとなくわかる。

アトピーゾンビいじめに加担していたからだ。

家柄がよくて容姿に優れた恋愛勝ち組クラスメイトに、「お前もやれよw」とボールゾンビ二号に当てるゲームに参加させられた。

日々のアトピーゾンビウイルスストレスを晴らすかのように思いっきりぶつけた。

「おぉー!いいねーw」とクラスメイトは喜んでいた。

ゾンビ二号は少し泣いていた気がする。

同じスクールカースト底辺人間に虐められるのがつらかったのか、同じウイルス感染している人間なのに自分は虐められてあいつはされない理不尽だ、とでも思ったのだろうか。

その後、アトピーゾンビアトピーゾンビウイルスの痒みと痛み、受験期の激しい虐めが原因の鬱と対人恐怖と学習性無力感で見事受験に失敗。

関東ごみ高校という五流高校入学することになった。

アトピーゾンビ二号が今何をしてるかは分からない。人生絶望して、もしかしたら自殺たかもしれない。まぁ生きているより、そっちのほうが幸せだよな。


どんなに善良な人間でもアトピーゾンビウイルス感染しているというだけで周囲から理不尽仕打ちを受ける。

まぁ、惑星地球は健常者専用の娯楽施設だから、非健常者が排除されるのは当然だよね。終わり。

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