2015-12-22

[]手塚治虫幸運な男(ブラックジャックより)」

★★★☆☆

面白さは★★★★☆だけど、BJである必然性があまりなかったので一つ減らした)

前置き

1巻7話。

あらすじ

イラン国営石油タンクが爆発し、日本人を含む大勢技師犠牲になるが、ある現地の技師が「悪運強く」生き残る。

技師は、大金持ちの息子である日本人技師死体を見つけ、パスポート大金の入った財布を盗み取る。

その金でBJ日本人技師の顔に整形してもらい、裕福な生活をすべく何食わぬ顔で日本帰国する。

しかし、日本人技師母親から石油ショックで一文無しになってしまったと聞き、ショックを受ける。

それならば元の顔に戻してイランに帰ろうとBJに頼むが、金がないため断られる。

諦めて日本で働くことにした技師は、幼少時本当の母親に道具のように扱われた経験から自分の稼いだ金はすべて自分のものだと頑なになる。

そんな技師母親は優しく甲斐甲斐しく世話を焼いたため、いつしか幼いころに理想としていた母親を手に入れたと思うようになり、親孝行するようになる。

ところがある日、技師母親入れ歯を見つける。

歯が生えているはずの母親入れ歯を持つ疑問を何気なく母親にぶつけると、母親は家を飛び出してしまう。

技師母親を見つけた時にはすでに急性肺炎のために残りわずかの命になってしまっていた。

今際の際に母親から聞かされたのは、自分は本当の母親ではなく、財産目当ての赤の他人だったという真実

しか技師と同様、二人で暮らすうちに情が芽生えたと懺悔する。

技師自身真実告白しようとするが、その前に「母親」は息を引き取る。

その後、技師はくにへ帰って人生をやり直す決意をしたとBJ宣言し、イランへ飛び立つのだった。

感想

これ読んだ記憶なかった。初めてかも。

BJにしてはちょっと長かったけどだらだらした感はなかった。

シンプルに展開が進むから

最後まで読むと、タイトル幸運な男って意味がいろんな意味解釈できて面白い

いろんな偶然と縁が巡り巡ってトータルで考えたら、全部のことが幸運なんだな。

でもこれとほぼ同じネタ読み切り最近アフタヌーンで読んだなあ・・・

すごい記憶力を持つ女子高生がいて、ひょんなことから見知らぬおばあちゃんにさまざまなおばあちゃんの記録を叩きこまれて、おばあちゃんが死んだ後におばあちゃんとして振る舞って孫と話してほしいって頼まれる。

んで実際にそのときがきたけど、実はその孫もおばあちゃんに孫の記録を覚えさせられただけの赤の他人だったって話。

ピノコor印象に残ったセリフなど

ラスト空港で見送るBJが、技師の決意を聞いて「私の知ったことじゃないね」と言い、

じゃあなぜわざわざ空港まで見送りにきてくれたんだ、という問いに「私の出番がすくないからさ…フフフ…」なんてメタネタで〆たのがなんかおかしかった。

確かに整形するって要素しか医者要素なかったし、整形だけならBJでなくてもぶっちゃけよかったしね。

ランキング

1.ときには真珠のように

2.白いライオン

3.シャチの詩

4.えらばれたマスク

5.閉ざされた三人

6.幸運な男

7.からだが石に…

8.報復

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん