2015-09-29

日本労働生産性が低い理由

http://b.hatena.ne.jp/entry/blog.livedoor.jp/nwknews/archives/4943951.html

ついこのあいはてブでもホットエントリに入っていましたが、日本労働生産性が低い理由を概説します。

ここでいう労働生産性とは、GDP/労働者数です。

まり少ない人数で高いお金を稼げば上がる指標です。

日本のように「より品質の高いものサービスをより安く提供」することを善とすれば労働生産性は下がります

供給不足でクソな品質のものをクソ高い値段で売れば労働生産性は上がります

例えば歯止めのない市場主義によって競争が激化すればするほど労働生産性は下がります

また国際比較としては、通貨とか関税労働者の移動が完全に流動化した場合にのみ、

労働生産性が実際的な意味での「生産効率労働効率」とか「勤勉さの指標」に近づきます

例えばオーストラリアでは驚くほど質の低い物やサービス日本よりはるかに高い値段ですが、

これは南半球に隔絶されているのをいいことに供給側が殿様商売を続けているからで、

仮に日本人英語堪能になって乗り込み、日本レベルの物作りやサービス競争するようになればすぐに一掃されます

500 mlコーラを400円で売っているコンビニで時給2,000円で引き算のできない店員が5人体制常勤しているような世界ですから

また日本労働市場流動性が低く、賃金下方硬直性機能しません。

「クビになるぐらいなら給料が安くなった方がいい」、とみんなが考えるからです。

外国なら給料を下げられるぐらいなら辞めて他に就職します。

よって日本では過酷労働条件(低賃金サビ残)によって人件費圧縮することができるのです。

品質ものを(円安の下駄も履かせて)安く世界提供しようという姿勢を続ける限り、

日本労働生産性は上がりません。

ある種の経済学者は、この労働生産性意味を「勤勉性や効率性」の意味意図的に取り違えて、

日本労働者特にサービス業従事者やトップ層を除いたホワイトカラーから搾取を強めようとしています

リーマンはこんなクソみたいな経済指標を真に受けて無駄反省しないように。

もちろん判子とか「平素よりたいへんお世話になっております」などの非効率性はありますが、無視できるレベルです。

まとめ:

労働生産性GDP/労働者人口であって、効率よく仕事たかどうかの指標にはならない。

労働生産性は良いものをより安く提供すれば下がる。

  • 市中で使われている労働生産性とは、つまり「労働換金性」なのだよね。 質・量に優れた生産物を輩出しているなら、本来的な「労働生産性」は高い。で、「労働換金性」は低いが通貨...

  • つまり、市中で使われている労働生産性とは、つまり「労働換金性」なのだよね。 質・量に優れた生産物を輩出しているなら、本来的な「労働生産性」は高い。で、「労働換金性」は低...

  • 金にならないけど俺達すごいことやってんだって やっぱりやりがい搾取とか 負け惜しみにしか聞こえないけどなあ

  • あんたの言うとおりだけど、元記事も日本の「おもてなし」とかを礼賛する意図はなくて、 むしろ質の高いサービスには正当な対価を払うべきだと思っているし、 これ以上の労働力ダ...

    • 日本の1000円は、海外の3000円の価値があるということだよ。 円安なのは国策だからね。

    • あと、手や身体、脳の決められた部位(冒険のないマニュアル的なこと)は確かによく使っているけど、本質的な試行もとい思考は、軒並み日本人ってあんまりしていないよね。 仕事の...

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