デザイナーとかアートディレクターってクライアントの課題を解決する立場なわけ。エンブレムとかロゴは企業の顔じゃん。
「テクノロジー系企業だから先進的で、だけど人との繋がりを大事にする会社だってことを主張したい」とかさあ、「古い歴史のある旅館だってことをアピールしたい」とかアホみたいに漠然としてたりもするけど何かの要件定義があって、それを達成するためにデザイン作業をするんだよ。
もしクラが「田舎のお土産だからあんまり洗練された感じじゃなくてむしろちょっと絵心のあるおばちゃんが描いたようなダサくて素人っぽい雰囲気出したい」とか言い出したらそれを達成するためにダサいロゴ作る。これもう絵心のあるおばちゃんに頼んだほうが早くねって思いながら作る。クラがダサいものを求めてるから。
ここでいやダサいもん作るんじゃなくて適切な提案しろよって言われるかもしんないけど、それお前ら的には「どう考えてもおかしい仕様書が来てどうしようもないけど仕様通りに作るしかない……」みたいな話なんだよ。
「飲食店だから食欲を増進させるために青をメインカラーに使う」ってくらいおかしかったら仕様バグだから確認するけどさあ、明らかに子供にしかうけない商品なのに「イメージ転換のために新しいロゴを作る。今までのイメージを壊してシックで大人向けにして」とか言われたって、はあそっすかーって頷くしかないじゃん。自爆する気配しか無くても。ここで「いや、この商品には合わないしイメージ壊しちゃまずいですよ。子供向けに作ります」って返事するのが正解なの?なんでデザイナーが商品の販売戦略とかイメージ戦略にまで口出しすんの?おかしいだろ。そんなイメージ転換したら売上落ちるかもしれないですけどホントにいいんですかって確認するのがせいぜいだ。
何が言いたいのかって、持て囃されてるロゴはこの要件定義をされてないわけ。強いて言うなら日本国民が求めてたっぽい「イケてる感じ、華やかに、日本風に」に沿ってる。作ったデザイナーの独断で。そりゃウケるだろうよ。
実際のコンペ時の条件は元ページが消えてるしググってもググっても情報出なくて検索力の低さを痛感してるんだけど、何かの記事で「展開性重視、前回の東京オリンピックロゴイメージの継承、対照的なパラリンピックのロゴも作成」とか見た記憶がある。
実際、採用されたロゴを見ると華やかでわかりやすい日本らしさはそんなに求められて無かったと思うんだけど。すげえシンプル路線だし。
なのに要件を無視しておれのかんがえたさいきょうのろごでざいんをドヤ顔で出してる奴はひたすらにうざいから滅びろ。作るなら元の求められるコンセプト確認してから作れ。「多くの人で支えられている日本」をコンセプトにとか言ってるけど、それお前が勝手に必要だと思ってるだけじゃねーか。