人に誘われて風立ちぬを見た。
宮崎映画は子供のころはよく見たけど最近はあんまり見てなくて、金曜ロードショーも飛び飛び、劇場で見たのは千と千尋くらいで、
全般的になんとなくストーリーはわかるけど思い入れは無いって感じ。
周りの感想はみんな褒めてて、いい映画だって言うから知り合いに好きじゃないとか言えない。
つーかそもそも否定意見も前記のとおり宮崎映画に詳しくないから語るほどのあれがない。
っていうか単にこじらせてるだけの逆張りなんじゃないかって気もする。
最初の感想は漠然とずるいっ思った。あとこれを好きになれない自分はだめだって思った。
ぼやーっとしててなんでそう思ったかは最初よくわかんなかった。
庵野の声のせいなのか、そういう演出なのかどうかは知らないけど堀越二郎という人間が普通の人にしか見えない。
にもかかわらず主人公は周りの人に褒められる、惚れられる、トントン拍子で話が進んでいく。
マイナスの描写を一切されないで、ひたすらプラスの描写しかしない。っていうか演出としてわざとマイナスなことを書かないようにしてるのが見える。
たとえば初めて自分で作った飛行機が落ちるという唯一の挫折シーンでも、
飛行機がうまく飛びました!→気がつくと避暑地に→飛行機が落ちた回想
っていう風に、一番いいところで落とすとショックが大きいからワンクッションおいて描写してる。
このシーンで、あ、この映画は戦争の汚いところも、技術者としての苦悩も書かない気だなって思った。
いや、それはそれでいいんだけど、でも堀越二郎という人間が凡人にしか見えないから、二郎をほめるシーンがすべて白々しく見える。
凡人だったら辿るはずの汚い道を全部見ないで、美しいものだけ見て、やりたい事やって、それは天才だけに許された特権だろ。お前凡人なのになんで天才扱いでそれやってんだよ。
ずるいずるいずるい。
どのシーン、どのキャラみても悪いシーンがない。
ヒロインが二郎さんともっと長く一緒にいるために私孤独なサナトリウムにも耐えるわ!っサナトリウムに行って、
何十分か後にやっぱり飽きて戻ってきて、いちゃいちゃしだしてもなんか良いことに書かれてる。
周りに反対もされるけど結局みんな認めて、でもやっぱヒロイン死ぬけどなんか素敵なことしてる風な扱い。
友人も嫌なとこがまるでなくて、ほんとに良いやつとしか描写されない。ホモっぽいくらい良いやつ。
上司も一瞬嫌なやつに描くけど結局二郎を褒める以外のことをしない。
自主研究会のシーンなんかではわざわざ褒めるシーンを入れる。
ストーリーの一貫性なんか気にしないでとにかく、ひたすらだけ素敵だけが書かれていく。
んでふと気がついた。あ、これは単なる萌えアニメとかの類なのか。
イタリアとドイツと日本の飛行機だぜー全部個性があって違うんだぜ?最高だぜ?かっこいいだぜ?そいつの極めつけがゼロ戦だぜ。やっぱゼロ戦かっこいいぜ。
ヒロインは外国文学をたしなむお嬢様で、若いころに運命的な出会いをした仲で、美人で病弱で、しかも結婚初夜は自分から誘ってくるんだぜ?ひゅー。
あぁ、なんだ、僕が勝手にこじらせて切れてるだけか。サブカル気取ってるから素直に良いっていえないのか。
そらみんな面白かったって言うよね。娯楽映画だもんね。娯楽映画を面白いって言うのは当たり前じゃないか。
風立ちぬは娯楽映画として見たら単に駄作だと思うが(主人公に葛藤がない=物語にうねりが無い)。 なので、この作品を救うには映像詩とかいって逃げるしかない。 あと評論家風吹か...
苦悩と情熱なら自分の人生のほうで用意してこいってことなんじゃねーの? 萌え豚だって性欲は持参品だろ それくらいちゃんと持ってこいよ
お前は何を見てたんだ? 二郎の天才性は描写されてただろ 設計図描いてるところを上司に見初められるところとか ビスのアイディア出すところとか
ああいうのってゆとり世代のガキには受けないんだろうなって思いながら見た。 実際俺のクラスでは意味分からなかったって意見多かったし。 と、ここまで読んでお前の年齢は?と思っ...
いっぱいブコメ貰ってしまった。しかも案の定賛同してくれない。 天才描写はされてただろ!っていっぱい言われて気がついた。 言いたいことがもっと簡単にまとまったのでリライトす...
実はまだ見ていないんだが俺もこじらせてるからスゲー嫌いになる予感がしてる。 あらすじは知ってるけど「戦争+恋愛+技術者」を絡めた段階で宮崎駿も終わったなと思った。
21年前にほぼ同じテーマで作られた映画があったんですがそれは