十中八九、無理じゃねって話。
ニコニコ生放送というコンテンツを知らない方に伝えると、ニコニコ生放送にはある一定数を超えると追い出し機能が発揮されて、一般会員(無料登録)あげくは一部のプレミアム会員(有料登録)はその放送からシャットアウトされてしまう。テレビで言えば、党首討論みてる最中、いきなりテレビの画面が切れて、以降そのチャンネルを見れる見込みがほぼなくなることがニコニコ生放送ではしょっちゅう起こる。
残念ながら、2012年9月の段階でも、6時間で述べ50万の視聴者しかいない生放送で、追い出しはおろか、座席エラーまで起こっている始末(コメント規制はもちろん)なのが、インターネットメディア・ニコニコ生放送の正体である(例えば、nikonikoranking.blog.fc2.com/blog-entry-6708.htmlを参考)。
ということで、今回の党首討論をネットでしか行えない状況は、ニコニコにとって千載一遇のチャンスであり、そして危機であり、まぁ、マス・メディアとしての限界を多くの人間に印象づかせてしまうのに違いない(ドワンゴの明日の株価が楽しみである)
さて、ニコニコ生放送がマス・メディアとして限界があることは技術的に所与として、これに対して民主党、自民党はどう動けばいいかという話。
民主党は、とにかく、あと7時間で出来る限りの民主党サポーターにニコニコ生放送を見るよう呼びかけることである。確実にサーバーを落とせ!これが第一だろう。そして、可能な限り、このニコニコの技術的限界を宣伝し、ニコニコの場が党首討論にふさわしくなかったことを知らせるべきである。これにより、第二の党首討論について時間がないと一蹴している自民党の不実を責めることが出来る。また、一方で民主党に偏向したダイジェストをニコニコ動画に上げ可能な限り世論誘導すべきである。公明党とのつながりを責めるシーンはぜひ欲しい(ネット安倍支持層を分断させるのには一番だろう)。安倍イジリなどした動画には意味がない。
一方、自民党は今回のネット党首討論はあくまでもテレビでの党首討論が出来なかったためであると一点張りすることであろう。そして、生放送で視聴が不可能だった者たちのために党首討論全編を公式にニコニコ等で流すべきである。座していれば、今回の選挙は楽勝なのだから妙な行動は起こす必要がない。また、野田イジリの動画を上げるのは効果的だ。麻生元首相の教訓を生かし、いじっていじり倒すべきである。
さて、ニコニコが全ての視聴者に問題なく映像を届けられればそれに越したことはない。とはいえ、無理だろう。今日の栄誉は一瞬であり、明日から汚名が浴びせ続けられる。しかし、インターネットメディアによる生放送・無編集という精神を結実させた今日の独占党首討論という日本政治史への偉大な一歩を祝したい。
「テレビカメラはどこかね? テレビカメラ…。どこにNHKがいるとか、どこに何々いるとか、これをやっぱり言ってくれないかな。今日はそういう話だった。新聞記者の諸君とは話さないことにしてるんだ。違うんですよ、僕は国民に直接話したい。新聞になると文字になると(真意が)違うからね。残念ながら…、そこで新聞を、さっきもいったように偏向的な新聞は嫌いなんだ。大嫌いなんだ。直接国民に話したい。やり直そうよ。(記者は)帰って下さい」