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2024-04-09

anond:20240409140150

具体的な実績と事実を上げているのに「アホなのかな?」しか言えない感じですが大丈夫ですか?

あなたは「レベルの低い会社なら意味ない」という主張はしています

BAWが70年の歴史がある自動車会社で、豊富な実績もあり、ドイツなど欧州メキシコアフリカにも工場を持っています。そういった「レベルの低い会社ではない」事を示す事実に対して、なんら反論になっていません。

何かの事情事実を受け入れられず、反論をしなければならないのならば、まずはあなた仮定を繰り返すのでは無く、事実立脚した根拠を示してください。


何故か航空機の例を示していますが、自動車業界ではBAW以外にも多数のOEM・ODMをクロス供給しあうのが当たり前になっています

また、電子世界では鴻海精密工業などのEMSを利用してファブレス成功している企業がたくさんありますが、それらに対して技術力が無いから駄目だと言う様な事を言う人は、無知な人扱いされるでしょう。


総じて、あなたが言っていることは、今のところ、客観的に見て「自分事実を知らない・無知である」という一点のみによって成立している虚言に見えるのですが、


アホなのかな?

2021-10-23

機業エンジニアですけど

10月1日適当に書き散らした文章(anond:20211001193856)が2週間以上してからTwitterリツイートされているのを発見

はてブを見るとまさかの500越えでびっくり。ブコメを一通り読んだが、言いたいことをわかってくれてるなという人もいれば、全然話がかみ合わないなという人、こんな視点があったのかという人もいて面白かった。

そのうえで、もうちょっと追加で書きたい気分になったので電気自動車の普及プロセスを考えるうえでケーススタディになりそうなディスプレイ産業の話をもう少し書いてみる。

なぜiPhoneXの有機EL採用インパクトが大きかったのか

ブコメでも指摘があったが、iPhoneXの前にサムスンGalaxy有機EL採用していただろうという話。そのことは当然知っててiPhoneXで有機ELが普及したと書いたわけだけど、その理由はなぜか。

年間の携帯電話生産台数って、サムスン電子3億台 / Apple2億台くらいで生産量はサムスン電子の方が多いわけだけども、Appleの2億台はすべてがハイエンド端末なので影響が桁違いだという事。(廉価版のiPhoneSEも世界的にはハイエンドに分類される。) サムスン有機ELを搭載していたハイエンドモデルGalaxyは全生量の一部なので、年度によっても変わるが5000万台オーダーくらい。なのでデバイス調達に対するインパクト全然違う。

iPhoneXで有機EL採用されて、いずれは全モデル有機ELになる将来が確定 = 少なくとも2億台分の有機EL需要が生まれることで、韓国LG電子中国BOEといったディスプレイメーカー有機ELへの積極投資を決めた。

こうしてディスプレイ供給が増えることでさら有機EL搭載の携帯端末が増えるという新技術の普及サイクルに入ることになった。有機ELの普及タイミングを読めなかったジャパンディスプレイ建設を進めていた白山工場は稼働後1年で需要を失う羽目になり、会社自体が傾くことになる。Appleディスプレイ採用は、業界投資動向に与えたインパクトが段違いだったのだ。

もう一つ大きいのが、Apple有機EL採用によって携帯機器有機EL搭載の流れが『不可逆的になった』ということ。ブコメでも誰かが上げてくれていたが、従来はPS Vitaのように最初有機EL搭載モデルだったのが途中で液晶に代わるというような逆の流れもあったわけだ。ところが、iPhoneX登場以降は有機EL搭載モデルの後継機種が液晶になるような逆転現象が無くなった。iPhoneXの登場は文字通り市場を変えたのだ。

技術への投資は本当に、本当に難しいという話

もうちょっと追記したいと思う。2000年ごろから日本主要メーカー次世代ディスプレイ技術投資スタンスについてだ。この時代の日系メーカーディスプレイ技術への投資を振り返ることは電気自動車への投資戦略を考えるうえで、非常にいいケーススタディになる。当時の各社の戦略とその後の流れはざっくり書くとこんな感じだ。

シャープ場合次世代ディスプレイ技術本命液晶とみて集中投資2004年亀山工場2006年亀山第二工場2009年に堺工場と大型投資慣行するも、液晶パネル需要変動による赤字に耐えられず会社経営危機に。台湾鴻海精密工業傘下に入り、経営再建を進める。

パナソニック(当時は松下電器)の場合次世代ディスプレイ本命を大画面化に向くプラズマとみて集中投資2000年代半ばまで投資戦略成功していたが液晶の大型化が進むとプラズマメリットが薄れ撤退製造子会社は5000億という日本製造業史上最高記録の負債を抱えて倒産液晶への投資視野に入れて、日立東芝と合同で設立した液晶製造会社のIPSアルファテクノロジを子会社化、自社でパネル製造進めるも利益を出せずこちらも撤退している。

ソニー場合次世代ディスプレイ技術本命有機ELと考え、液晶はそこまで普及しないと判断。当面はCRT延命して凌ぐも液晶テレビの市場立ち上がり時期を読めず、パネル調達不安を抱えてサムスン電子と液晶合弁会社設立。日系メーカー商売敵に技術依存し、資金を出す行為に当時は批判が集まった。

20年後の後知恵で見れば、2000年ごろの判断として一番正しい投資戦略をしていたのはシャープで、一番大規模に投資していたのはパナソニックで、一番時流が読めていなかったのはソニーで間違いない。

だけど2021年現在、一番テレビ事業利益を上げているのは一番時流が読めていなかったソニーだ。世界シェアは今でも3位を維持している(1位、2位は韓国サムスンとLG、パナ、シャープ10前後)。新技術への投資出遅れたのだが、裏を返せば大規模投資による消耗を避けられたしその後の販売戦略で巻き返せたという事でもある。

そんなわけで、電気自動車への投資を全力で進めよという話が異様に盛り上がってるけども、別業界から歴史的な経緯を通してみれば「そんなに単純な話じゃないよ」と思ってしまうのである。新技術への投資戦略って、本当に、本当に、難しいのだ。

 
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