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2023-11-19

映画人間革命』って見たことあるやついる? 

池田大作原作のやつ。

前々から気にはなってんだけど。

宗教団体がその教義を広めるために、信者の動員も期待して作る映画って言うと最近ハッピーサイエンスする人たちのやつが有名だけど、どうもそんなんとは格が違うっぽいんだよね。

1973年公開の東宝映画なんだけど

、なんと監督舛田利雄脚本橋本忍

まあ古い日本映画のことを知らなければなんのこっちゃ?だろうが、かなりな組み合わせた。

舛田利雄がどれくらい凄いかというと、かつて『トラ・トラ・トラ』というハリウッド資本真珠湾攻撃映画化する企画があって、当初、日本側の監督だった黒澤明トラブル降板したあと、共同で日本監督をやったくらいの人。(もう一人は、『仁義なき戦い』『バトルロイヤル』の深作欣二)。

橋本忍は、黒澤の『羅生門』の脚本書いて世にでた人で、その後の凄さはもうwikipediaでも見てくれ。

で、主演(創価学会第二代会長戸田城聖の役)が丹波哲郎日蓮大聖人役は仲代達矢

“今度の新作には千眼美子が出てるらしい”とか言うのとはレベルが違う。

しかwikipediaによれば

東宝映像制作を行っていることから、1作目での十界論のイメージや『続』での立正安国論天変地異描写などに特撮が用いられている。当時は映画業界斜陽化により特撮作品制作も減少していたが、東宝は本作品でその存在感を知らしめ、以後キャラクターパニックもの以外の映画CMなどでの特撮制作の受注が増加していった”

のだそうだ。

なんかこれ、純粋映画としても結構おもしろいんじゃなかろうか?

過去シナノ企画という学会系の会社からDVDも発売されたようだが、今は中古しか出回っていないようで、Amazonでは1万円くらいで出ているのだが、さすがに1万だしてまで見たいか?と聞かれると

まあそこまでではない。

が、やはり気になる。

かつてスカパー日本映画専門チャンネルで放映されたことはあるらしいので、どこかで期間限定配信とかしてくれないだろうか?

2016-03-07

勧善懲悪ドラマ増田の誤解について

http://anond.hatelabo.jp/20160306105341

他人意見で恐縮だが、専門家言葉で、自分見解にも近いので。

春日太一『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮新書) P166~『悪の不在』より抜粋

近年の時代劇脚本は、説明が過剰だ。それによる問題は、観客を飽きさせることだけではない。

登場人物内面を片っ端から丁寧に描こうとする悪平等に作り手たちが陥っているか説明過剰になるのだが、

その結果、時代劇から《悪》がいなくなってしまった。そして、ドラマの焦点が散漫になり、盛り上がりに欠けるラストを迎えることになる。

たとえば、リメイク版『十三人~』(2010年公開)の暴君最後に、自分を凶行に走らせるに至った

自身の心情を延々と主人公に語って聞かせた。あるいは、同年公開の『座頭市THE LAST』では、

漁民たちを苦しめる凶悪ヤクザの元締め(仲代達矢)と座頭市香取慎吾)との対決がクライマックス

なると思いきや、なぜか元締めと家出した息子の和解劇が座頭市そっちのけで終盤になって延々と繰り広げられた。

いずれも、腰砕けのラストだ。

 

(中略)

 

「《悪》にもいろいろあるから、そう単純には描けない」と主張する者もいる。が、それは違う。

「これが俺の考える《悪》だ」と腹を括って提示すればいいだけの話なのだから

 

(中略)

 

戦後日本映画代表する脚本家橋本忍は、時代劇でも重厚かつ辛辣人間ドラマを描いてきた。

それでも、悪役の内面だけは決して掘り下げてはいない。

害虫の如く容赦なく農村を襲いまくる『七人の侍』の野武士たち、目的を達成するためには人間の命などなんとも思わない

『人斬り』の武市半平太主人公たちの人生自分たちの都合で弄んだ『切腹』『仇討ち』『上意討ち』の上級武士たち……。

主人公たちに立ちはだかり、理不尽な状況に追い込んだのはいつも、血の通わない冷淡な悪魔だった。

彼らには「等身大人間」としての悩みも苦しみも葛藤もない。世界残酷さ、理不尽さの象徴として厳然と存在し続けていた。

 

(中略)

 

今のプロデューサー監督脚本家が『七人の侍』を作ったら、野武士個々の生活背景や内面、彼らの内部の

細々とした人間関係まで丁寧に描きかねない。それだと、野武士百姓も変わらない立場ということになり、

ドラマの核であるはずの百姓たちの窮状が際立ったものにならなくなる。

結果、百姓たちのために命を賭ける「七人」の悲壮覚悟や、迫りくる野武士たちの恐怖感、

それを迎え撃つ侍や百姓たちの緊張感は霧消してしまう。そんな内容では、あのクライマックス

激戦の盛り上がりもないし、「勝ったのは我々ではない」というラストセリフも感動的に効いてこなくなることだろう。

冗談のように思えるかもしれないが、近年の時代劇脚本の多くは、それに近いことをやっているのだ。

 
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