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2018-02-26

戦争のおかげで科学技術が発展した」論について

戦争のおかげで科学技術が発展した」とかドヤ顔で言っちゃう人たちがいる。

インターネットの元であるARPANET軍事ネットワークだったんだぞ!」みたいな大嘘

未だにバラ撒いている人たちでもあるが、それは脇に置いておく。この人達の言っている事は本当か?

本当に戦争のおかげで我々はより優れた技術恩恵を受けているのか?

サルファ剤もペニシリンレーダーもその起源軍事目的とは関係のないところで始まっている。

それらを「戦争によって(後々民間でも普及するほど)広く使われた」なんて言い出したら何でもありじゃないか

最初結論じみた事を言っておくと、「戦争のおかげで科学技術が発展した」という言葉

間違ってはいないが誤謬がある。話を分かりやすくするためとりあえずターゲットを両大戦に絞ろう。

おれが言いたいことは二つだ。ひとつは「その予算別に使われたらまた違った『発展』があり得た」事だ。

戦争のおかげで科学技術が発展した」というのは、分解すれば「戦争という非常事態では、

国家によって採算性や費用対効果度外視した大量の予算人員が動員される。ために

頃日の当たらない分野が劇的な進歩を遂げたり、ある分野の研究が大きく加速したりする。

よって戦争には技術を発展させる効用がある」と言い表せよう。だが、国家がその予算を別方面

使っていたらどうだろうか。マンハッタン計画では現在価値にして約250億ドル予算が投じられた。

その金によって人類原爆原子炉放射線障害に関する幾ばくかの知見を手に入れた訳だが、

例えば同じ金額平時教育産業振興に投下されていたら、別分野で大きな進歩があったのではないだろうか。

その多くは「今までの3倍頑丈なミシン」とか「今より半分の価格ゴムタイヤ」とか「ちょっとイケてるコーヒーショップ

といった地味極まる結果として出てくるだろう。しかしそれらが相互作用し、あるいは積もりに積もって、

収穫加速の法則」的結果を生んで今より遥かに科学技術進歩した世界が表れないとは限らない。

もうひとつは「戦争による死傷者が起こすはずだったイノベーションはどうなる」って点。

太平洋戦争で軍民合わせて約310万人の人々が亡くなった。戦傷者や震災関連死ならぬ戦災関連死、

戦争で将来をズタズタにされた人を含めればもっと多くの人が未来を失っただろう。彼ら彼女らが

生み出すかも知れなかった「科学技術」とやらは、君たちカウントしてるのか? 科学技術に限らない、

まれてくることの無かった名社長・名先生・名作家・名俳優・名選手始め名哲学から漫画家まで

途方もない可能性が潰えてしまった。戦争があったからこそ生まれた名作や優れた発明があるのも事実だろう。

だがそのために十万百万単位で人が死ぬことを肯定してしまっていいのか?

ヘンリーモーズリー沢村栄治を知らないとは言わせんぞ。なるほど確かに生み出されるのは

科学技術」では無いから「戦争のおかげで科学技術が発展した」という言葉範疇ではなくノーカンだという

論法もアリだろう。じゃあ聞くが科学技術とやらはそんなに偉いのか?

ところで、太平洋戦争によって失われた国富はどのくらいだろうか。資料に寄れば

昭和10年資産一般国富総額は1,868億円(昭和23年価格12兆1,388 億円)、終戦時の残存

 資産一般国富総額は1,889億円(同12兆2,754億円)であった。つまり日本太平洋戦争で、

 昭和10年から20年まで10年間に蓄積した国富を全て失ったことになる」そうだ(出展戦争石油6)

ここまで言ってなお戦争効用を信じる人たちに聞きたい。

310万人+αの人たちの未来を潰し、10年分の国富を吹き飛ばして、それで得られる『科学技術の発展』ってなんなのか。

2014-12-22

http://anond.hatelabo.jp/20141222031958

それは、そうなんだろうけど、まだとっかかりの見えてない強いAIの話よりも前に人類組織+弱いAI協調型でも十分破壊的だと思うんよ。

今の人は共産主義国崩壊とか独裁体制による腐敗を見てるから共産主義的な社会絶対悪とみなすけど、

富の独占+収穫加速の法則観点で行くと資本主義依存しすぎなのもやばいんじゃねって話。

人類が遊んで暮らす社会ソフトランディングするためには富の分配の話しないとダメじゃねって話。

もし糧をどうやって得るかの話がないなら、ディストピアまっしぐらだと思う。

だいたいの人がそうだろうけどニートとかが、絶望的に不幸なのは本人の努力不足として、死のうがどうしようがシカトするじゃん。

その延長線上には富の独占によって大多数の人が貧困に陥った社会においてもそれが自己責任である、みたいな危険思想が待ち構えているように思える。

そういう意味ではGoogleとかはたぶんevilになるんじゃないだろうか。僕がもしあそこの社長組織を存続する責任を負ってるなら当然(ばれないように)evilにやると思う。

 
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