少し長いけどすまん。
誰にも言えない事だし、自分語りでクッソ長いけど、ここでしか書けないような事だからここに書く。
小さいころからよく「空気が読めない」「突拍子も無いことを言って相手を怒らせる」「好きなことにものすごい興味を示すが少しでも嫌いな事は絶対やろうとしない」「ツメが甘い」「ケアレスミスが多い」「朝起きれない」「人の話を聞かない」「人の話をすぐ忘れる」「顔はかっこいいのに喋り出すとただのクソ野郎」と良く言われていた。
そしてそれは大人になるまで続き、大学を出てプログラマーとして就職した時に、当然悪影響が出てきた。
他の人が絶対やらないようなミスを(どんなに対策をしても)繰り返す、空気が読めず場にそぐわない変なことを言い出す、ツメが甘く精密さを必要とする作業で絶対にアラが出て大惨事になる……。
自分なりに再発防止を心がけたり、周辺も怒るだけでなく一緒になんとかしようと協力してくれていたが、一向に改善しなかった。(例えば、忘れっぽさやケアレスミスを改善するためにメモをするよう心がけてもメモをすることを忘れたり、メモした事すらも忘れてしまうので、メモを忘れないためのメモが必要なレベル)
いつしか徐々に上司からの信頼は失われ(元々無かったけど)、同期は結果を出して徐々に重要な役割を任されて年収も上がっていく一方自分は上がらず、どんなに頑張っても結果が出せずに周辺に認められず、末期には鬱の初期症状に苦しんだりストレスによる衝動的な破壊行為で更に周辺の信頼も失い、配置転換を繰り返すようになった。
私生活も、ストレスと承認欲求が入り混じってはしばしば爆発し、タバコと酒と食と性欲にはけ口を見出すことしかできず、暴食に風俗通い、更に出会い系サイトで相手がデブだろうと40ぐらいのおばさんであろうと、ありとあらゆる女性と会っては即セックスしたりと荒れていった。
最終的には自分自身が耐えきれなくなり、上司からも「もう辞めろ、新卒の頃から面倒を見ていたが、ここは学校じゃないんだ。こういうことは言いたくないがもう辞めたほうがいい」と言われた。
いよいよ死を覚悟したが、その時にたまたまツテのある会社にスキルセットを買われて誘われたのを機に新卒で入って働いてきた会社を辞めた。
辞める頃はちょうどウェブ上で「大人のADHD」のバナーが頻繁に出ていた頃で、自分がまさにそういうものに当てはまっていたので、辞めた後の次の会社までの有休消化期間に家の近所の心療内科で相談したところ、ADHDだった。
自分の努力不足、能力の欠如だと思っていたことは、先天的な障害が原因のものもあったということがわかった。
そしてその日からストラテラと呼ばれる薬を処方され、しばらく飲み続けた頃に次の会社が始まった。
次の会社も似ている仕事で、当然精密さを必要とする仕事だった。
「増田さんは慎重な方」
前職では絶対に言われることが無かった(というか、丁寧とか過去の人生で一度も言われたことが無かった)ので、最初はかなり困惑した。誉め殺そうとしているのかと考えた。
でも、ある日薬を飲み忘れた時にどうやら本当にそうらしいことがわかった。
薬を飲み忘れたその日は朝が起きれなくなり、1日中頭がぼーっとして、頭がいつもの半分ぐらいしか働かない状態だった。
その日の仕事のアウトプットや自分の言動をあとで振り返った時に、「自分は今までこの状態で生きてきたのか……」と恐ろしくなった。
そりゃ仕事もできねーわ。
そういうわけで、今はこっそりADHDの治療を続けながら、転職先で頑張ってる。
ADHDだとわかった時は、自分は人と違って劣っているのか……自分のこれまでの人生はなんだったのか……と絶望した。
「ADHDの人は精密な仕事ができない。なのでライン工のようなルーティンワークや、芸術家のほうが向いているのでそういう方面を目指しましょう」といった文章があって悲しくなったりもした。つまりまともな生き方、いわゆる会社に通ってお金をいっぱい稼ぐような絵に描いたような「ふつうの生き方」はできない……低賃金でパンをねじるだけのライン工になるか、美大も出てない絵も描けない人に芸術家になれとな……たとえ発達障害であろうと俺だってお金だって欲しい……というかそもそも既婚者だし家計を維持する責任があるだろう……と絶望したりもした。
「ADHDは他には無い特性を持っているので治療はかえってマイナスになる」といった無責任な文章を見て「うるせー!俺は困ってるんだ!!」と憤ったりもした。
失った過去をやり直すことはできないが、薬を飲み始めてから過去を取り戻した、自分の人生を取り戻したと実感している。
今は仕事が本当に楽しい。できないと思っていた事ができるようになった。過去の自分と違い、何でもできる、できなくても頑張ればできるようになれる、間違えても気をつければ2回目はそれを修正できるという自信に溢れるようになってきた。
薬は高いけど、薬を飲み始めてから、頭が冴えるようになり、世の中が鮮やかに見えるようになった。
「ADHDは作られた本来は存在しない病」といった記事もどこかで見たが、ADHDだろうとなかろうとどちらにせよ俺は病院にいって投薬のお陰で元気になった。
人生はこれからだ。