はてなキーワード: つけ乳首とは
「エロい」は多義語。あらゆる「エロい」が性生活をサポートするための商品ではない。
人がシースルーを着る時、語彙力のない人は「エロいから好き」と表現したくなるかもしれないが、だからといって「誘ってる」と言われたら怒るだろう。
「見せパン」や「つけ乳首」のような過激なファッションが流行ったこともあるが、それらも「下品だ」と顔をしかめられたことはあっても、「性的消費だ」「性差別だ」とレッテルを貼られたことはないだろう。
むしろ、なぜ自身の身体以外によって自らのジェンダーを表現することを、ファッションの在り方として認めないのか。なぜそうしたファッションの文化を持つ人々へ訴求する「アイコン」の存在を認めないのか。SNSで「絵師」が人気を集めるのは、彼らが「アイコン」だからだ。
こうしたイラストを「オシャレ」「かっこいい」とする感覚は、ファッションモデルを見て「オシャレ」「かっこいい」とする感覚と同じもの。ただ「ファッション」とは何かという部分で異なる文化を持つだけ。
「誰にも邪魔されずこっそりエロ漫画を読む自由」という「性的営みの自由」は、対人性愛者が対人セックスを行うのと同様に守られなければいけない。
「多少なりとも性的文脈を汲んだジェンダーエクスプレッションをファッションとして楽しむ自由」という「文化的営みの自由」は、物理的身体をベースにジェンダーエクスプレッションを行う人々と同様に守られなければいけない。
「そうしたマイノリティ達が受けている差別を明らかにするために、敢えてゾーニングを破ることによって人々を挑発し、怒らせる」という「政治的営みの自由」は、あいちトリエンナーレで行われた「表現の不自由展」などと同様に守られなければいけない。
その上で、それらが現象としては重なっていたり、区別が難しい現実も丁寧に語っていこう。「見せパン」や「つけ乳首」のような過激なファッションは、少なからずの政治性が見出されたからこそ「かっこいい」と認識された側面はある。