ここで俺がバカにしてるのは莫大な富を得た経営者とか先祖代々の地主とか富豪とかじゃなくて、労働収入をコツコツためて何%ルールだかで取り崩していこうとしている人ね 自分の最低限度の生活費の何十倍かを用意して、その運用益で生きていこうというわけだ
いや、なんで残りの人生何十年間で自分の生活費が変わらない前提なの?現代経済の最大の問題は世代別人口比の偏りによる生産人口の不足で、要はお金があっても人がいない社会になるわけじゃん
GDPに占める第三次産業の割合が高まり続ける現代では、自分のために何人の人間を金払って働かせられるかが豊かさの源泉になるわけで、人手不足で人を雇うコストが高まれば、当然生活コストのインフレ圧力は加速的に高まり最低限度の生活費はどんどん上がっていく さらに現状住居費が安い田舎の方から人手不足でゴーストタウンになっていくわけで、近い将来大多数の人間は住居費の高い都市部へ段階的に移動せざるを得ない
年金だって、国家の安定を維持するために一定の所得代替率を保とうと思えば、支給開始年齢を後ろ倒しにすることは避けようがないわけで、自己資金で賄わなければならない期間は長くなる一方だ
さらに、FIREしようとする人は当然独身子なしがほとんどだ。少子化が進むなかで、国家が独身老人の社会保障を保つインセンティブはどんどん薄くなるため、自分に介護や高度医療が必要になるころにはそれらを享受するコストが爆上がりする可能性が高い
今後の日本で生き残るのは、金銭のやり取りを介さない人的資本と、社会保険の世話にならない程度の健康体と、70代まで安心して働ける場所を持つ人間になるわけだが、労働の苦しみから逃れようとしてFIREする層がそれらを獲得したり代替する戦略を練ってる感じはしない FIREする人は社会がどんどん悪くなっていくという確定的な未来に目を背けて、もっとも頭も体も元気な時期に金銭収入を得ないツケを老後の自分に払わせることになるだけだと思う
FIREしたい人のほとんどはREしたいだけなので生活保護受けるか結婚して配偶者に寄生するほうが効率いいという考え方はある