2023-05-31

本格的に「ライター」という職業が終わった気がする

ライターという職業の景気はずっと下がり調子だったが、去年と今年でがくんとさらに落ちて、もう職業として維持できるものじゃなくなった気がする。

雑誌週刊誌もどんどん休刊していて、単純に「食える案件」がほとんどない。

わずかに残ったそれは大御所必死に死守していて、中堅や若手には手が出せない状態になっている。

出版不況と言うけれど、雑誌レギュラーライターになればまぁ食えるという状態はまだ維持されていた。

雑誌案件は手離れが早く、そのうえ安定的収益が見込めたのでまだ魅力的だった。

から、多くのライター書籍仕事を減らして、雑誌に力を入れるというのをやっていた。

だが、この10年で雑誌が壊滅的になくなっていき、そのポストはどんどん減っていっている。

まともにライターを食わせられている雑誌は、もう両手で数えるほどしかないんじゃないか

雑誌レギュラーライターというポストはもう100人も残っていない気がする。

ということは、ちゃんと食えているライターは下手したら100人ぐらいしかいないということだ。

その代わりにウェブ上ではメディアが爆発的に増えているはずだが、なぜかきちんと報酬を支払えるところはほとんどない。

1記事1000円、2000円というのが相場で、いっときは上がる機運もあったが、動画メディアの隆盛でまたジリ貧に戻った。

当然だがそんなギャラだとまともな社会人は暮らせない。というか、大人だったらお小遣いとしても心許ない金額だろう。

雑誌メディアデジタルシフトもなぜかあまりうまくいっていない。というか、マネタイズ方法がまったく見つかっていない。

出版社のウェブメディアで食えるようになるかも、みたいな期待はしないほうが良さそうだ。

最後に残っているのが新聞だが、ここもライターが入り込めるポジションはどんどん減っており、残ったところには大御所が居座っている。

新聞に出てくる作家評論家といった面々はもう20年ほど固定しており、変わる気配がない。

そのポストが空くのを待っていたら、新聞自体がなくなってしまうなんてことが起きかねない。

もし文筆業に憧れている若者がいたら(もはやほとんどいない気がするが)、今後この職業の景気が良くなったり、盛り上がったりすることは決してないと言いたい。

もう新人が入り込める領域ほとんど残されていない。

なんとか見つけたとしても、さらにいいポジションに入り込めるのを待っているあいだに、生活が維持できずに干上がってしまうだろう。

もし文筆を志す理由が、表現欲求はあるのだけれど音楽映像は自信がないか自分にもできそうな文章を、といった理由だったとしたら、悪いことは言わないかもっと自分欲求に素直になって音楽映像をやりなさい、と言いたい。

文筆はほんとうに仕事にならなくなるから、文筆自体楽しいと思える人間以外が手を出したら、人生を後悔してしまうだろう。

昨今話題AIについて触れることができなかったが、もちろんAI進化によってもライター仕事はどんどんなくなる。

から趣味文章を書いて楽しいと思える人間しか、もう「ライター」的な活動をすることに耐えられないだろう。

  • 新聞社にライターの席があると言ってる段階で嘘松やなぁ・・・。

  • SNSの転載しかしないクソ記事、googleから引っ張ってきたランキング記事、プレスリリースをコピペするだけの記事、ITmediaはクソだよなあ・・・

  • 昔ならライターになってた若者は今後はYouTuberの類をやってそう。 取材してネタを集めて面白くなるように構成したり解説を付け加えたり、ライターと似ているから。

  • インターネット普及以降に相対的に文筆の供給が増えたからだと思う。 もちろん低品質なのが多いだろうけど、よく考えるとインターネット普及以前はそもそもそんなに文章を書くやつ...

  • 数多くの市役所のおしらせ文章をAIで打ちますって言って安く請け負って自動化して省エネで適宜修正して軽く働けるライターが年収数千万とかになってもいいよな

    • それは指示相手がAIなだけのいわゆる編集者なので、儲かる仕事になってもよい(というか現実の編集者はもっと儲かってよい)

  • 企業が広告を載せてまき散らす紙の隙間を埋める係が食っていけなくなってきて大変なんだね 広告を受け取る末端の事情を末端のものに任せなくてもネットがそこにたどり着くわけなん...

  • ただ上手に文章を書ける人、だけだと難しいのかもな。それらしい文章を生成できるようになってきているし、編集者がいれば生成文を選んで修正して使うことはできるだろうし。 でも...

    • 本当それ。公共性とかある程度常識を弁えて、知性が感じられる文章で読み手が面白いと思うものじゃない、うちわ受けに近いノリを媒体が産み続けたから人が離れて行ったんだと思う...

      • そりゃお前の党派性がそうなんですねってだけじゃん どうせぼうごなつこの漫画見たってなんとも思わないんだろ

  • タバコ吸う人が減ったせいだな。

  • テレビがYouTubeに食われていったようにライター業界もnoteあたりで自分のチャンネルを持つ時代が来るのかなと思ってたけど、結局それで成功して生活が成り立つくらい稼げてるのって白...

  • えっライターって1記事何円なの? 1文字何円かと思ってた……

  • >なぜかきちんと報酬を支払えるところはほとんどない。 ゴミみたいな記事しか載せないから…

  • しゃーない! 切り替えてこ!

  • よっぴーの高知のカフェの取材は秀逸だったね。 いわゆるコタツ記事はGPT系の人工知能で書けちゃうもんなぁ。。

  • ええ……。Webライターからしたら、雑誌ライターは憧れなんだけど、そんなに稼げないんだね。 私は兼業でWebライターやってるけど、食えてる人は食えてると思うよ。    医療系は単...

    • 看護師ライターってなんですか?

      • ポッピーピポパポかな

      • こんなのですよ! https://megmoblog.com/nurse-writer/    医療系ってYMYLジャンルで参入障壁が高いんです。 https://digital-marketing.jp/seo/what-is-ymyl/    そのため、ライターの案件って安定してあっ...

  • 反日グループおると、地方公民館の「ライター講座」みたいなのやれば男女共同参画基金や休眠口座から金引き出せるんやろ?

  • わかる

  • わかる

  • ある程度専門性が必要な記事を書けるライターはまだまだ需要があると思う。 でもそういうライターは情報のキャッチアップを怠って間違えた記事を書くとその分野で博士号を取った人...

  • Youtubeで顔出しせずに、キャラクター画像を単純に動かした動画や、静止画をならべて動画にしたものに、字幕やナレーションを入れたコンテンツが結構受けている。大事なのはシナリオ...

  • テレビとネットだけで成立するコタツ記事ばっか書いてるからだよ。 そもそも覚悟がないんだよ ヨッピーの高知の記事なんか現地乗り込んで返り血浴びる覚悟で書かれてるし、 なんな...

  • これから何か表現活動したいなら、小泉悠氏とか成田悠輔氏のラインしかないよな。 ある分野で本当の専門家になり、その立場で表現の場を与えてもらうという感じ。 素人の思い付き...

    • 小泉悠氏らはライターの裏に育成してる何かいるだろ 昔は笹川平和財団からも金貰って研究してたし あのツイッター道化仕草はタイミングと自己コントロール良すぎ

  • ライターが終わったのか。時代はマッチに回帰していくのかな。

    • ギンギラギンのさりげなくwwwwwwwwww それがおーれのやりかたwwwwwwwwwww

  • https://anond.hatelabo.jp/20230531223314 ヨッピーの高知取材の記事が話題になってるけど、 業界の隅っこでライターをやっている立場からすると、 採算としては良くてトントン、下手すると赤...

    • あれはヨッピーの名前を広めるには役に立ったから、広告費みたいなもんだよね

    • 名前が売れるって意味ですげー黒字だろ 一時的な金銭で多少損する以上の効果 マジで何の得にもならんことならやらんと思うし 家族持ちだし

    • 単体記事の採算を話すならYahooニュースが個人記事でPVごとにどれくらい成果報酬だしてくれるのかってのを最初に教えてくれよ

    • 自主的にやってる記事なら赤字も何も…全部持ち出しでしょオウンドメディアみたいなもんじゃん… それは普段の仕事のライティングとは別でしょ…自分が気になるから調べて、それで...

    • ブコメの探偵ファイル、懐かしいな。 たしかにヨッピーのあれはそれっぽい。

  • 終わってどうぞ

  • snsによって個人がメディアになったっていうイメージがある noteやsubstackとかで収益化できている人いると思うし、文章への需要は減ってないように思う ロングテールになっただけじゃな...

  • 売文の手法はメールマガジン運用とか、オンラインサロンでレポート配信とか、いろいろ選択肢あるのでは。 俺も定期購読してるよ。ライターというよりもリサーチャー的な感じの人だ...

  • しっかりした文章だ いいね

  • 雑誌出版は広告収入モデルで儲かってた1980~90年代がむしろ特例 当時と同じ感覚で維持できるわけはない 当方は元増田と逆に単行本仕事(書き下ろし歴史雑学系)がメインで 一冊の仕...

記事への反応(ブックマークコメント)

ログイン ユーザー登録
ようこそ ゲスト さん